この記事は、関正生先生の英語勉強法の本を(この記事を書いている)筆者が読みながら、英語の勉強法について考えていく企画です。
- 英語の勉強法で悩んでいる
- 英語が苦手で困っている
- 英語を得意にしたいけどやり方がわからない
というお悩みを解消できる記事です。
🙂 この記事の信ぴょう性
一応、この記事の筆者のスペックは、
- TOEICは1問ミスの985点
- TOEFLiBT100点over (リーディング満点)
- 英検1級(筆記)はノー勉で一発合格
という感じです。
ちなみに、TOEFL100点越えは、TOEIC満点の人でも取れないことが多いです。
自慢ではなく、この記事内容の信憑性があるかどうかの基準としてください。
堅苦しくない記事なので気軽に読んでみてくださいね!(^^)
この記事はかなり長いです。とても長い記事なのでまずはブックマークしておいて、目次から気になるところを読んで、残りは後日また読み返してみてください。
では、前置きはこれくらいにし本題に入っていきましょう。
▼もくじ
- 著者・書籍について
- 関正生先生について
- 受験英語は役に立つ
- 大学受験で日本語力が鍛えられる
- 英語はパターンが決まっている
- なぜ英語の成績は上がらないのか
- 受験勉強は非常に時間がかかる
- 受験英語は「英文解釈」を中心に
- 流れは「単語・文法→英文解釈→長文→過去問」
- 多読をするには高校受験の問題がおすすめ
- 英単語の覚え方
- 辞書の正しい使い方
- ネイティブの英文法を使いこなしている
- 英文法に「丸暗記」はいらない・・・??
- 本での類題演習・追加演習はどうするか
- 受験英語では英文解釈が一番大切
- 速読はありません
- 入試の過去問レベルの長文を200題ぐらいこなす
- 長文を読むのが遅い人
- 整序問題対策
- 正誤問題対策
- 会話文対策
- 英作文に関して
- リスニングの勉強法
- ディクテーションは全くおすすめしません
- 聴けるのに意味が理解できない
- 長文の教材でリスニング対策
- まとめ
- その他のおすすめ記事はこちら
著者・書籍について
日本一授業が上手な元予備校講師が、大学入試を受ける学生のために、どのように受験英語を攻略するかを書いた本です。
今回ご紹介するのは、 スタディサプリで有名な関正生先生の本です。
改訂版 大学入試 世界一わかりやすい英語の勉強法KADOKAWA・240ページ
単語本(ソフトカバー) 定価1300円
章立て
10章立てとなっています。
- 志望校合格への第一歩を踏み出そう
- 英単語・英熟語の勉強法
- 英文法の勉強法
- 英文解釈の勉強
- 長文読解(多読・長文演習)の勉強法
- 英文法の発展(整除・正誤・会話問題)の勉強法
- 英作文の勉強法
- リスニングの勉強法
- 過去問の使い方
- 英語4技能試験の活用
どんな人におすすめか
- 独学で英語を勉強をしていて、勉強法に迷っている人
- スタディサプリで勉強してる人で、関正生先生の授業を取っているサプラーの方々
- 大学受験であまり英語を勉強してこなかったけど、血迷って英語を勉強し始めて、(しかもちょっと後悔している)大学生や社会人の方々(私もそうです)
にとてもおすすめです。
特に③の人には、関係ないと思わずにぜひ読んでもらいたいです。
なぜかと言うと、大学受験であまり英語を勉強してこなかった人は、大学受験でしっかりと英語を勉強をしてきた人とどれぐらいの差があるのかを把握していない人が多いからです。
中学1年生からずっと大学受験に向けて勉強してきた人さえいるのですから、中学高校の6年間でかなりの差がついていることがあるのです。
実際に、大学受験の指導をしていて、英語が得意な人と苦手な人に大きな差があることを強く感じます。
あまり中学生や高校生の頃に英語の勉強をしてこなかった人は、留学やMBAなどを目指す時に、挫折する可能性がかなり高いのではないでしょうか。
大学受験の時点で、中高で頑張ってきた人たちとどれぐらいの差があるのか、自分で把握するためにもぜひ読んでもらいたいです。
さらに、英検やTOEICで伸び悩んでる人にもヒントになると思います。
なぜかというと、実は大学受験の参考書の方が、英検やTOEICの参考書よりもはるかに解説が詳しいのです。
ですので、ぜひ大学受験の参考書もうまく活用して、上手に資格試験もクリアしていきましょう。
そのためには、おすすめできる一冊だと思います。
TOEICや英検受験している人も大学受験の本やサービスを使おう!
食わず嫌いをせずに絶対読んだ方が良い
話は戻って、この記事で紹介している「大学入試世界一わかりやすい英語勉強法」はまずは読んだ方がいいと思います。
関先生については色々ネットでは言われていると思うのですが、非常に良い本ですのでまずは読んでみましょう。
まずは、関先生について、少し書いておきたいと思います。
関正生先生について
アンチが多い(笑)
いつも思うのですが、関正生先生は非常にアンチの多い先生です。
これは有名税でしょうね。
有名になれば、比例してアンチも増えます。
例えば、ブロガーのイケダハヤトさんとか、
さぁ、アンチイケハヤども、どんどんぼくを燃やすがいいw そのたびに「VALU」の知名度はあがり、うちの読者は増え、仮想通貨のアフィリエイトが発生し、流通総額が増えてぼくの株も上がるのです!
— イケハヤ@仮想通貨大好き (@IHayato) June 5, 2017
イケハヤさんの場合は、ネタにしている感すらありますね、
他には「秒速で1億」で有名な与沢翼さんとか、
今後根拠なく私を誹謗中傷したやつはさらして、つるし上げる。そして、徹底的にそいつを調査して倍返ししてやる。覚えておけよアンチども
— 与沢 翼(TSUBASA YOZAWA) (@tsubasa_yozawa) January 17, 2018
こんな感じで炎上しています。
関先生のこともよくTwitterで目にしますね。
友達から聞いたけど、竹岡氏がスタディサプリのcmに出てる英語の関はゴミって言ったらしい
— H!kky (@Hikky_NEET_draw) May 19, 2018
僕の受けてる講師の人スタディサプリゴミって言ってたけど
— 零咲 (@FlyFuttu) May 1, 2018
まぁ、こんな感じです。
確かに関正生先生の言うことは、かなり極端な言い方が多いと思います。
炎上商法と言われても仕方がないのかもしれません。
しかし、ほとんどの批判は嫉妬からくるものではないかなと推測します。
授業の解説にも、専門家の方が見ればたくさん間違いもあることでしょう。
でもそれって、ほとんどの塾予備校の先生がそうだと思いますし、専門家の方が全て正しいということはないと思います。
ってか、ノンネイティブの英語はほとんど間違ってますし、人間は間違える生き物なので、間違いばかりを強調しても仕方ありません。
スタディサプリのテキストの間違い
確かに、100歩譲って、テキストの間違いや設問ミスがあるかもしれません。
が、しかし、テキスト作成はゴーストライターがいるという話を聞いたことがあるので、関先生が自分で作ったかどうかは定かではありません(たぶん関先生は作っていない)。
ですので、その点に関しては鬼の首をとったような批判を関先生に向けるのは大人としてどうなの?と思ってしまいます。
というか、学校や塾、予備校の先生って、自分のテキストにも間違いありませんか?
私もちょくちょくありますよ。スペルミスもあるし。
ただーーーーーーし、別に私は関先生の肩を持ちたいわけではないので、テキストの間違いに関しては、リクルートさんは批判を真摯に受け止めて、今後改善はしてもらいたいのはもちろんです。
ちなみに、関先生以外の先生方は若手で普通です。ふつーーーー。
ごめんけど、指導面ではまだまだこれからだと思うので、批判ばかりのジジイどもに叩かれながら鬱に負けずに頑張ってください。せっかくいい仕事ゲットしたと思うので負けないで。
授業はめちゃくちゃわかりやすい
さて、良いほうにも目を向けていきましょう。
関正生先生の授業は本当に分かりやすいと思います。
批判をしてる人は関先生の授業を実際に受けたことがあるのでしょうか。
そして、自分の授業はあれだけ上手な授業をしているのでしょうか。
(ってか、自分の授業を録画したことあります?私はグダグダだと思うので・・・恥ずかしいのでやりません・・・)
授業というのは瞬発力がいるので、出版物ではめちゃくちゃ上手な解説を書く人でも、授業になると全然わかりやすいとは思えない授業をする人もいます。
例えば、受験英語の神様と呼ばれて伊藤和夫先生の授業をみなさんYouTubeで見たことありませんか?(動画削除されてしまいましたが)
伊藤先生の授業や本の内容自体は非常に高度で凄いなあと思うのですが、授業は話し方がめちゃくちゃわかりやすいかと言うと、別にわかりやすい部類ではありません。
そんな大御所の先生は多いですよ。
あーゆーのは東大志望の質を求める層向けの先生です。
一般大衆は東大を目指しません。
受けた限りしか知りませんが、代ゼミ・河合・駿台のトップ講師の先生の授業はわかりやすいですね(もちろん、玉石混交です)。
色々と書きましたが、関正生先生について悪口をネットやtwitterで見たことがある人はたくさんいるかと思いますが、食わず嫌いをせずに読んだ方がいいと思います。
関先生の授業は確かにめっちゃわかりやすい
もし学問的に間違っていることがあるなら、Twitterで陰口を叩かずに、堂々と本人に問い合わせたらいいと思うんですよ。
もちろん、解説の中には間違いはあるはずです(完璧な人はいないので)。
意見というのは本人にしっかり伝えて、もし間違いが散見されるなら、もっと勉強するように本人に言うべきです。陰口はダサいです。
では、具体的なレビューと勉強法について書いていきたいと思います。
受験英語は役に立つ
関先生は受験英語が一生ものの財産になると言っていますが、これには本当に賛成です。
私自身が大学受験の英語を教えながら英語の勉強をしてきたのですが、大学受験以外の英語に触れ始める頃には、例えば資格試験で言うとTOEICなどでは、既にある程度の得点を取れるようになっていました。
大学受験英語しか勉強していなかったのに、TOEICや英検を受けるとある程度の成績を残せたのです。
ちなみに、大した対策をせずに、TOEIC985点、英検1級筆記は一発合格、TOEFLのリーディングも満点を取れました。
大学受験で十分に基礎を作れる
ってことだと思います。
英語は英語なので、土台は同じですね。
受験英語の参考書や問題集の解説はとても詳しい
大学受験の参考書や問題集は、英検やTOEICなどの資格試験の参考書よりもはるかに詳しい物が多いです。
英検やTOEICなどの参考書は、恐ろしいほどに解説がありません。
TOEIC系はだいぶ改善されてきましたが、それでも解説が非常に少ないですね。
テストの受け方やテクニックなどは確かに書かれているのですが、肝心の英文の構造などを解説してる本をほとんどないと言えるのではないでしょうか。
単語と全文訳が載っているだけ・・・。
あれだと成績伸びないですよ。
勉強を効率的にできるはずがありません。
逆に、受験英語の参考書や問題集は、英文の構造をしっかりと解説してくれてる本がたくさんあります。
資格試験の勉強をしている人で伸び悩んでいる人は、ぜひ大学受験の本を活用してみてください。
大学受験で日本語力が鍛えられる
関正生先生は著者の中で大学受験を通して「思考力が鍛えられる」と言っています。
これも間違いなくそうだと思います。
特に英語に関しては、大学受験を突き詰めていくと、何と何を多比しているのか、二項対立だとか、文章を書いた人の言いたいことを要約してポイントをまとめたりだとか、問題作成者の狙ってくるポイントがわかったりだとか、色々と勉強になることが非常に多いのです。
英文の意図を掴んだり、問題を解いたりしようとしている間に、どんどん頭が良くなっていくと思います。
英語はパターンが決まっている
毎日のように長文を読んでると、大学受験に頻出の長文というのはパターンが決まってる事に気づくと思います。
この大学受験英語の頻出パターンというのは、実は英検やTOEFL, TOEIC, IELTSなど、英語の資格試験にも応用することができるんです。
そもそもひたすら勉強や研究を続けてきたインテリ軍団、教養屋集団である大学教授たちが選ぶ英文というのは、英語の典型的な書かれ方をした英文だからです。
大学受験の英語を得意にしておくことで、資格試験に移った際に、非常に役に立つの間違いありません。
英文は文型があるくらいだから、ある程度パターン化できるように、まずは文構造を把握できるようになろう
なぜ英語の成績は上がらないのか
関正生先生は10ページほどを使ってこの点を解説しています。
もちろん、それは勉強の仕方を間違えているからなのですが、どのように直すかに言及しています。
失敗のパターンと解決策を本の中で提示をしてくれているので具体的で分かりやすいと思います。
辞書の引き方や、理解した英語の定着のさせ方、先生や先輩などのアドバイスを受ける時の注意点と対処法などが書かれています。
成績が伸びない失敗のパターンに陥っている人はこのコーナーをぜひ読むべきです。
英語がなぜ伸びないのかも知っておこう!
受験勉強は非常に時間がかかる
これもまた正論です。
しかし、通常の受験生はゴールが見えていないため、あれもこれもと手を出す傾向があると思います。
意思が強ければ乗り切れるかのかもしれませんが、成績が伸びないと自分の勉強法に対して疑心暗鬼になってしまう人がほとんどです。
これは社会人にも当てはまると思います。
関先生は本の中で、英語の勉強は分野を絞ってすることをお勧めしています。
同時並行するのは2分野までが限度など、勉強全般にも役に立つような内容が書かれています。
240ページの短い本なのですが、26ページ目という前半の方でこういった点を指摘されています。
本の最初の本を読むだけでも十分に役立つ内容が詰まっています。
別に私は関先生を積極的にオススメしているわけではありませんが、予備校で勤めたり、塾経営をしたり、教育業界で勤めていた経験のある私としては、理路整然としている関先生の説明はとてもしっくりきます。
受験勉強は科目も多くて時間がかかるから、早めに始めよう!
受験英語は「英文解釈」を中心に
関正生先生がこの本で断言しているのは、
英語の勉強で一番大切なのは英文解釈
ということです。
これはおおよそ間違いないと思います。
いや、まぁ色々とそりゃ全部大切ですけど、大学受験や資格試験の大半の問題はほとんどが長文読解問題です。
長文読解の中には非常に難しい難解な英文も出てきます。
大半の英文はそこまで難しくないのですが、大学教授たちはしっかりと英文を読んでいますので、やはり難しいところを設問としてくるのです。
下線部和訳問題や文章の内容に関する問題は、サービス問題でなければ、読みにくいなと感じられる部分から出題されることがほとんどです。
そのような問題に対応するには、英文の構造をしっかりと理解する「英文解釈」を中心に勉強されるのは理にかなっています。
そもそも英文解釈というものを知らない学生すらいます。
英文解釈が得意だと、長文読解が安定するので英語を得意にすることが可能です。
それを一番大切だと断言してる関先生は信頼できる先生だと思います。
英文解釈の前段階やその後の段階のこともしっかりと説明されているので、英語をどのように勉強していくのか、この本で計画を立てることが可能です。
流れは「単語・文法→英文解釈→長文→過去問」
私も大学受験の場合は、たいてい上記のように進めます。
大半の大学受験の場合、単語と文法がしっかりとしていれば、自分で勉強を進めることができるようになります。
東大に合格できるような学生でも、高校1年生や高校2年生の時点で間違える問題は、大半が文法の知識が絡む問題か、単語がわかれば得点できる長文がほとんどです。
よく私が、単語や文法がわかれば大半の大学受験の問題は解くことが可能だとツイートをすることがあるのですが、結構バカにされます。
でも、ほとんどの高校生が間違える問題というのはほとんどが単語と文法絡みの問題なのです。
英文解釈を紐解くと「文法の知識を応用」しているだけに過ぎません。
結局、元をたどると文法です。
中学1年生からしっかりと勉強しているのなら特に必要ありませんが、短期間で受験を攻略するということになると、必然的に上記のような流れの勉強にならざるを得ないのです。
これは失敗も含めて経験則から得た流れであって、どのように効率的に大学受験英語を攻略するかを必死に考えた結果です。
英文解釈と長文に関しては、前後しても問題ありません。
その代わり、英文解釈訓練をまだしてない段階で読むべき長文というのは、自分のレベルよりも簡単な文章が望ましいでしょう。
世間で言う「多読」というやつです。
大学受験には、精読も多読も必要です。
英文解釈は「精読」というやつです。
精読を高速化することが合格への鍵です。
ゆっくり読んでわからない文章を速く読んでわかるはずがない。
英文解釈についてはこちらの記事にまとめてあるので、ぜひ読んでみてください。
多読をするには高校受験の問題がおすすめ
まずは公立高校の問題でいいと思います。
私立難関校の高校受験の問題は、下手な大学受験の問題よりも難しいものもあるので、できるだけスタンダード並べるのもので大丈夫です。
高校受験の問題を使って多読をするメリットは、get on, get off, get intoなど基本動詞を使った熟語にたくさん出会えることです。
大学受験の難しい長文で学習するデメリットは、難しい単語がたくさん出てくるため、上記のような基本動詞の熟語に焦点を当てる学習ができないことです。
小論文形式の英文はスラスラ読めるのに、会話文形式の問題が苦手な人が多いのはこのためです。
会話文形式の問題は、英文の単語自体はすごい簡単なので、慣れてしまえば楽勝です。
高校受験の英文の単語も簡単なもので構成されているので、上記のような基本動詞の句動詞や専念することができるので、ぜひ試してみてください。
【CD付】2018年受験用 全国高校入試問題正解 英語
英単語の覚え方
関先生は、繰り返しの回数が不足してるということを指摘しています。
具体的な同じ単語に1ヶ月に6回目を通すようにと書いてあるのですが、回数を多くするということにはとても賛成です。
例えば、以下の本の著者である山口真由氏も同じように繰り返すことの重要性を本にまでしているくらいです。
ただし、気をつけてほしいのは、彼らの二人ともエリートということです。
山口さんは東大主席。
関先生は慶應文学部ですね。
自分は凡人だと思う方は(私は間違いなく含まれますが(笑))、6回や7回ではなく、もっともっと回数を増やすべきです。
10回とか20回とか。
ちなみに、何周するとか何回やるとかというのは効率的ではありません。
回数ではなく、単語に関してはしっかり覚えるまでやるしかありません。
ですので本を何周しようという考え方は忘れましょう。
なので、回数は単なる目安です。
言うまでもなく、7回では見たことある程度にしかならないので、7回以上は繰り返しましょう。
単語はとにかく素早く1冊を繰り返す
単語に関しては、こちらの記事にまとめてあるので、ぜひ読んでみてください
単語帳や熟語帳の出る順ランキングはあまり意味がない
これも非常に面白い考え方だと思います。
実際に単語帳に載っているレベルの単語というのは、大学受験の場合必須の単語であって、基本的には知らない単語があってはいけないレベルです。
これは私も受験指導をする際によく伝えるのですが、基本的な単語に穴があるのが一番ダメです。
先生の言うとおり、ランクを気にせずに1冊を完璧に終わらせましょう。
ちなみに、関先生の方の中ではおすすめの単語集と熟語集が紹介されています。
1ヶ月で1000単語覚える
これは実現可能だと思います。実際に1か月で1000個の単語をだいたい覚え終わる学生は毎年います。
1日30個から40個程度を覚えれば、1月1000単語を覚えることができます。
どのように1000個の単語を覚えるかが、やる気に満ち溢れている人は、この本の中に書かれているので試しみると良いでしょう。
辞書の正しい使い方
辞書の例文を読むことを関正生先生は推奨されています。
電子辞書のメリットデメリットについて研究されています。
またおすすめの辞書も書いてあります。
関先生のおすすめはジーニアスのようですね。
もちろん紙の辞書についても書かれています。
英英辞典に関しては無理やり使う必要はないそうです。
英語の辞書に関しては色々皆さん意見をお持ちだと思うのですが、個人的にはスマホの辞書アプリと、パソコンの辞書アプリがオススメです。
電子辞書は、他の科目の調べものもをすることができるのでとても便利なのは間違いありませんが、電子辞書をそもそもを忘れる学生には向いていません。
毎日持ち歩いてる人にはとても良い武器になると思います。
スマホばかり見ている人に関しては、是非スマホに英語の辞典アプリを入れてみてください。
ウィズダム英和・和英辞典は、ジーニアス英和・和英辞典よりもなぜか安いです。
例文の数で考えると、ジーニアス英和辞典の方がいいと思いますが、 ウィズダムのほうもなかなかいい例文が掲載されています。
英作文には新和英大辞典第5版が絶対あったほうがいいです。高いですが、英作文を得意にしたい人はこの辞書をずっと使い込みましょう。
社会人になってからもずっと使えます。
ネイティブの英文法を使いこなしている
これはアメリカ人も日本人もイギリス人もインド人も全て同じことだと思います。
ただ決定的に違うのは、私がアメリカの大学で働いていた時に、大学の授業を無料でいくつも受けることできたのですが、びっくりしたのはライティングの授業です。
そもそも名前が「ライティング」と名乗っているにもかかわらず、買わされたのは英文法のテキストでした。
ネイティブは大学生でも英文法を学ぶ
ということです。
衝撃的でした。
もちろん私がいてアメリカの大学では、英文法は嫌いな人はたくさんいました。
でも、読んだり書いたりすることが得意な人は、大抵英文法の授業をしっかりと受けており、英文法を得意としてる人が多かったのです。
日本人の帰国子女は文法がおかしい人が多い
帰国子女やインターナショナルスクールに入っている学生が陥っている罠は、この文法学習を怠ることです。
そもそも保護者側が、 アメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリアなどで行われている教育に精通してるわけではありません。
ほとんどの場合は日本の教育しか知りませんから、日本の教育をもとに推測するしかありません。
私たち日本人は文法の教育を学校で受けることは非常に少ないのではないでしょうか。
もちろん国文法というのを習ったことはあると思うのですが、重要視されていたかと言うとそういうわけではないのではないでしょうか。
ですので、言語に文法が必要だという意識は非常に薄い国民だと思うんですよね。
海外にいるときは正しい英語を毎日聴いたり読んだりすることが多い帰国子女でも、帰ってきたら日本語だらけです。
そして小学校中学校高校大学と継続して行われる英文法の学習が、個人個人に任されてしまうわけです。
強制的に英文法を学ぶ機会が失われてしまうんですね。
思春期もちょうど重なる
中学高校というのは思春期です。
日本のように学校の英語の先生があまり英語ができないという国や環境に住んでしまうと、先生や周りが英語ができないという理由だけで、英文法を学ぶことをおろそかにしてしまう傾向があると思います。
簡単に言うと「バカにしてしまう」ことがあると思います。
英語が話せて聞けるというのは、それだけでも日本では優越感を味わえる能力だと思います。
そんな中で、できるものを勉強しようという強い意志のある人は非常に少ないと思います。
しかし、海外の在住の期間がそれほど長くない帰国子女の場合、思っているほど完全に英語の方がインストールされているわけではないので、勉強を怠ると文法的におかしい英語をスラスラと話してしまうようになってしまうことがあります。
私の塾にも、英語を話せてかなり聴けるのに、全然読めない書けないという学生が比較的多く来ます。
ほとんどの学生は英文法が身についてないことが多く、ネイティブでも英文法をしっかりと学んでいることを知らない人が大半です。
帰国子女でも英文法がしっかりわかっていないと、長文読解や英作文がうまくできないことがあるのですから、我々ノンネイティブはしっかりと英文法は学んだ方がいいと思います。
注意点としては、四択問題を解くことを英文法の勉強だと思っている人がいますが、それは違います。
英文法というのは理解をするのが目的ですので、文法の総合参考書などに書いてある例文を見て、どのようなポイントを説明している英文なのかを口頭で言えれば十分です。
その例文を日本語から英語にできれば、英作文の訓練にもなります。
英文法に「丸暗記」はいらない・・・??
これは関先生がお得意なやつですね。
炎上の原因にもなっています(笑)
実際に先生が紹介する英文法の理解の仕方を覚え方は、かなり暗記の量が減ると思うのでおすすめです。
本質的な面では、間違った教え方もあると思うのですが、だから批判されたり悪口を言われたりすると思うのですが、大学受験というのは受かってしまうのが大切です。
勝てば官軍です。
なので読者側・受験生側としては、関先生のような暗記を減らしてくれるタイプの英語講師をうまく活用して、できるだけ効率的に受験を攻略してしまえばいいと思います。
大学受験予備校や塾で、またスタディサプリなどで英文法の授業を受ける理由の一つとして、効率の良い覚え方を教えてもらえるということがあります。
全ての授業でそのような覚え方を教えてくれるわけではありませんが、ヒントにはなると思います。
関先生は、その中でもずば抜けて教えるのは上手でわかりやすいと思います。
ただし、実際は覚えることもたくさんあるので、全てを効率よく暗記できることはありません。
暗記は武器になります。
暗記が強い人は受験には有利です。
例えば、英文法書の中には語法の知識も載っています。
get O to V
need O to V
want O to V
expect O to V
allow O to V
・・・その他たくさん
とかですね。
このような動詞の語法は何度も確認して覚えてしまったほうが早いです。
どうしても覚えれないものは、確認する回数を増やすなどして気合いで覚えてしまいましょう。
大学受験に関しては、理解しようが暗記しようが、覚えないと何も始まりません。
本での類題演習・追加演習はどうするか
ネクステージを使っている人は以下の記事が超力作です。誤答解説と細かい語法知識のまとめがあります。
英文法の理解用のオススメ参考書
問題集はさきほどのネクステの記事にまとまっています。
このコーナーで紹介する以下の理解本は内容は好みだと思うので、レイアウトで決めるといいと思います。
大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】 (名人の授業)総合英語はこちらがオススメなのですが、なんかAmazonだと取り扱っていないらしく、高いので書店で注文しましょう。
受験英語では英文解釈が一番大切
先ほどもありましたが、関先生は本の中で、「英文解釈」が最重要であるとおっしゃっています。
これに関して全く同意見です。
もちろん英語が大好きで、小学生からコツコツコツコツ勉強をひたすら勉強してるような人にはあまり必要のないものかもしれません。
しかし、大半の受験生は時間があまりなくて追い込まれている場合が多いのではないでしょうか。
また社会人で英語が伸び悩んでる人は英文解釈を必ずやってほしいと思います。
私も英語を20年近く教えていますが、一番大切なのは英文解釈だと自信を持って言えます。
というのも、英語専門塾などに来る学生の英語が苦手な原因は、たいてい二つに分かれるからです。
- 英単語英文法の知識が不足している
- 1文1文を正確に読むことができない
②のパターンに当てはまる人は、英文解釈の本を使うことをおすすめします。
関先生は、ご自分の英文読解の本とビジュアル英文解釈をすすめています。
個人的には、ビジュアル英文解釈は伝説的な教材でとても素晴らしいのですが、本のレイアウトがゴミで、とても読みにくいです。
中身は最高なので非常にもったいない。
コツコツ勉強を続けられる人は、ビジュアル英文解釈を使うといいと思います。
個人的なおすすめは、「英文熟考」の上巻と「英文読解の透視図」です。
関先生の「大学入試英文読解の特別講座」の方が、解説が多いので読みやすいかもしれません。
大学入試 世界一わかりやすい 英文読解の特別講座英文読解に苦手意識のある人は、途中まで関先生の本を使うといいです。
全部を読み切る必要はないと思います。
「英文読解の透視図」は、構造の解説が詳しいのですが図解はされていないので、英文熟考のレベルが完璧になった人じゃないと使いこなせないと思います。
使うのであれば、家庭教師が塾の個別指導の先生と一緒に使っていき、間違えて自己流に勝手に解釈してしまわないことがないようにしましょう。
英文解釈については先ほどもご紹介したこちらの記事をどうぞ。
速読はありません
関先生も本の中で言っていますが、速読というのはありません。
あったとしても、全員ができるわけではありません(全員できる技術なのであれば、とっくのとうに皆さんできているはずです)。
そもそも、
ゆっくり読んでわからない文章が、速く読んでわかるはずがありません。
大半の速読という技術は、ただの読み飛ばしです。
具体的に説明すると、
英語の長文読解で間違える大半の原因は
- 単語力不足
- 読み飛ばしている
- 似たような単語と間違えて訳しており、誤訳している
- 難しい文の構造が理解できず、英文の正確な意味を把握できなかった
これらの4つでしょう。
- は暗記すれば解決です
- はゆっくり読めば解決します
- は気付けば解決します
- はゆっくり読んでも解決しません
英文解釈というのは④に焦点を絞って勉強する技術です。
英文法と名前が違うのですが、英文解釈で使う知識は英文法です。
ちなみに、関先生は本の中で英文解釈に関しては回数を指定して書いてありますが、基本的に回数というのは参考程度ですから、完璧になるまで繰り返しましょう。
回数ではない基準を決めたい人は、この動画の上田式シャドーイングを参考にするといいと思います。
ストップウォッチを使って、時間を基準にするので回数を基準にするよりもはるかに明確です。
英語の文章の成熟度を把握するには「時間を基準」にするのはいいと思います。
※最初は音量が大きいので注意してください
「多読」と「精読」は基本的に同じ
先ほども同じようなことを書きましたが、英文解釈を続けていると、つまり精読を続けていると、精読が高速化していきます。
関先生も本の中で同じことを言っていて、ざっくり読んだり、飛ばし読みをしたり、というのが多読ではありません。
精読が高速化すると、文の構造をしっかりとりながら正確に左から右へ読むことが可能になります。
もちろん非常に難しい文章私の元にすることはあると思いますが、最初の頃は主語はどこだとか、カタマリが見抜けないとか、とてもゆっくりだった読解の作業が、正確に高速で処理することができるようになります。
しかし、多読が大切だと思って、構造をあまり気にしないた多読ばかりをしていると、細かい部分の読み間違いが多くて、伸び悩みを経験することが多々あるでしょう。
ですので、多読と精読を分けて考える必要は特にありません。
精読の後に、多読をし始めると思うのですが、実際にやることに本質は変わりません。
精読の速度が上がる。
それを多読と言っているだけに過ぎません。
ですので、精読と多読で英文の読み方が変わる人は、それは何か勘違いしている証拠だと思いますので、気をつけてください。
例えば、現代文の論説文って、ざっくり読んで点数が取れるでしょうか。
日本語でも正確に読むことを繰り返せば
「正確に」かつ「素早く」読めるようになると思います。
「なんとなく読み」を続けていたら、それが速くなっても、結局「なんとなく読み」です。
関先生は英文解釈の後の英語の教材としてリンガメタリカをあげていました。
様々な分野の英語を学べるので、多読時には比較的理想的な教材と言えます。
ただし、構造解説などがほとんどないので、しっかりと英文解釈時期に構造把握をマスターしておく必要がありますので、リンガメタリカを使う時には気をつけてください。
オススメはしませんが、実力がないうちに進める場合は、構造がよくわからない部分を学校の先生や家庭教師などに聞ける環境が必要だと思います。
英語学習を難しくている障害の1つは、英語の構造解説が載っていないことです。
残念ながら、全ての英語教材に構造の解説が載っているわけではないので、できるだけ構造解説がされている本を使うといいと思います。
また、
構造解説がないが良書と言われている本を完璧に吸収するためには、やはり英文解釈が大切
ということになると思います。
音読の回数について
先生は音読の回数を本の中で紹介していますが、これはその回数を絶対やらなければいけないという意味でありません。
誤解をしてはいけません。
本書の中では、注まで書いてあるので誤解はないと思うのですが、回数ではなくて音読をしましょうねという話です。
また、音読自体は悪くないのですが、 CDや音源を使わない音読はあまり意味がありません。
自己流の発音になってしまうし、発音アクセントの問題で高得点を取るには、日頃から音声を使って練習をするというのが大切です。
さらに言えば、リスニングをすると左から右に理解する癖がつくので、速読にも繋がります。
ですので音読だけではなく、 CDや音源を使って、
- 聴きながら読む
- シャドーイングをする
- 本文を見ないで聞いてみる
なども訓練の中に入れましょう。
極端に言うと、音読だけだと勿体無さすぎます。
音読だけだとちょっと時間の無駄かなと。
音読だけではなく、音読も入れつつ、リンガメタリカのような教材は、シャドーイングやリスニングにも活用してください。
シャドーイングについてはこの記事をぜひ参考にしてください!
入試の過去問レベルの長文を200題ぐらいこなす
先生は複数の大学の過去問を200題ほどやることを推奨しています。
私もこれに関しては大賛成です。
センター試験で言うと、160-180点くらいを確保できるようになったらスタートサインでしょう。
ここで強くおススメしたいのは、
社会人で資格試験を勉強している人もセンター試験の過去問を解いてみてください。
ということです。
センター試験の過去問で9割を切るレベルでは、TOEICで高得点を取ったり、英検の準一級を目指すには全然足りません。
ちなみに、私が個別指導をする際は、180点をクリアできる前のレベルの学生には、多読用の素材として、センター試験の過去問やマーク模試問題集を使ってもらうことが多いです。
特に、センター試験の過去問は良質で、かつ30年分以上あって、さらに本紙と追試があるので、合わせると80分のテストが60回分以上もあります。
ひたすら量をこなすには良い素材だと思います。
単に読むだけよりも問題を解いたほうが眠くならなくてGoodです。
語彙の注釈も充実しています。
それよりもさらにレベルの低い学生には、先ほども紹介した高校入試の過去問を解いたりさせることもあります。
入試レベルの長文を使おう
話は戻って、センター試験レベルの長文は、関先生の言う200題の長文に含めないようにと言っています。
これも実際その通りで、私の生徒もせっかくマークで9割以上取れるようになったのに、河合の記述模試などでは全然結果が出ないと嘆く学生がいます。
実際、センター試験レベルができるようになったところで、大学入試のレベルでは結果はまだまだ出ません。
もちろんセンター試験の過去問で9割取れるようになった学生は、9割取れる前よりも偏差値は上がっていると思いますが、国公立大の二次試験や難関私大レベルの英語というのは結構難しいものです。
センター試験の過去問は語彙制限があるため読みやすい文章が大半ですが、入試の過去問はセンター試験の長文よりもはるかに読みにくい物が多いんです。
そのレベルのギャップというのは、ほとんどが単語のレベルが上がるというだけで、英文解釈の基礎がしっかりとできていれば、単語以外はほとんど差がありません。
ですので、大学受験を目指す方は、自分の志望校のレベルの過去問を200問をこなすようにしましょう。
大学入試の長文は難しいですが、読める英文の数が増えれば増えるほど慣れてくるので、 200題を読み終える頃にはかなりのレベルになっていると思います。
資格試験も同じ
TOEFLでもIELTSでもTOEICでも、出題される長文の単語の傾向が違うので、慣れるまでは読みにくいだけで、英文の構造をしっかり取れて単語さえわかれば十分に対応が可能です。
資格試験を目指して勉強している方は、英文解釈ができるようになったら、過去問や公式問題集の量をこなしてみましょう。
長文を読むのが遅い人
関先生は今回紹介している「大学入試 世界一わかりやすい英語の勉強法
長文を読むのが遅くて伸び悩んでる人は、ぜひ読んでみてください。
さらに、本の中には書いていないことで役に立ちそうなことを補足しておきたいと思います。
簡単な英文を高速で読めていない
英文解釈ができない今日は致命的な問題だと思うのですが、簡単な英文を素早く読めないこともとても大きな問題です。
大学入試の過去問は、難しい英文がもちろん詰まっているのですが、全ての英文、つまり1文1文全てが難解な英文というわけではありません。
簡単な英文もゆっくり読んでいては、難しい文章をうんうん唸ってしっかりと考える時間がありません。
つまり、
簡単な部分は高速で処理し、抽象的だったり構造が難しかったりする難しい英文に時間を割くのが大学入試英語の攻略法の一つです。
ですので、簡単な文章を素早く読めない人は、一旦入試の英語長文はストップして、先ほども紹介したセンター試験の過去問レベルの英文をスラスラ読めるようになるまで訓練しましょう。
急がば回れです。
入試の英文は1段落目が一番難しいことが多い
英語の長文というのは、大抵は一段落目は抽象的なので、最初にハードパンチをくらいます。
英語の書き方として、
「これからこんなことを話しますよ~~~」
「どう!?面白そうでしょ!?」
「何が言いたいかわかります!?もしわからなければ、続き読んでね!」
という感じに、読者の意識や関心を引くものにしないといけないので、割と難しかったり、「んん!?どういうことだ!?」と思わせるような文章を一番最初に書かないと、読者はすぐに読むのをやめてしまいますよね。
そのため、1段落落目が難しいことが多いんです。
ですので、最初の1段落目を読んで
「うわぁ、意味不明」
と思っても、2段落目3段落目と読み進めていくうちに、 だんだんと理解が深まってくることがあります。
一通り読み終わって1段落目に戻ると、「あーそういうことを言いたかったのか」とすんなり理解できることが多々あるのです。
なので途中で諦めずに、分からないところがあってもまずは読み進めて、最終的に戻って理解できればオール OK です。
一通り理解したい英文は、何度も繰り返し読んで完璧にスラスラ読めるようにしておきましょう。
つまり、最初から諦めないのが肝要です。
整序問題対策
これについても非常に詳しく書かれています。参考になると思います。
個人的には整序問題というのは、センター試験で9割ぐらい取れるようになって初めて安定してくる分野だと思っています。
整序問題が安定して取れるようになるのは、大学受験の比較的後半になってからだと思ってください。
なぜかというと、整序問題というのはほとんどが知識問題で、英文法の知識や、熟語の知識、語法の知識など、複合問題です。
結局、知っているか知らないかで答えられるかどうかが決まります。
なんとなく解ける問題が増える
では、どうすべきか。
答えは、
「対策をせずに放置で大丈夫」
です。
基本的には、センター試験レベルの多読に専念しましょう。
センターレベル程度の長文をたくさん読んでいる人は、読んでいない人よりもはるかに知識が豊富です。
また、長文をたくさん読んでいると英語的な感覚が蓄積され、なんとなく解ける問題が増えます。
意識して暗記しようと思っていないにもかかわらず、長文の中で何度も出会っているため、なんとなくこんな感じだったかなと解答を作るできるようになるということです。
「英語感」
というような感じでしょうか。
結局は、知識の蓄積のことなのですが、
とにかく、急いで整序問題対策をする必要ないです。
間違って欲しくないのは、整序問題が解けないからといって、整除問題の問題集をやることです。
整除問題の問題集を使うべき人とは?
センター型の模試ではいつも9割、つまり180点くらい取れるにもかかわらず、なぜか整除問題で落としてしまうような人は対策をするといいでしょう。
センター模試で180点未満で悩んでるような人は、まだまだ知識が足りませんので、英文法や単語、語法、熟語などを固めつつ、 先ほども言った、センターレベルの長文の多読などに専念することをお勧めします。
正誤問題対策
正誤問題は大学受験の入試英語では一番難しい部類ではないでしょうか。
関先生も6割取れれば合格と言っています。
対策をしたら8割。
どちらにせよ満点を狙う必要ないということですね。
正誤問題のコツ
数・時・態・品詞をチェックしましょう。
「カズと来たい!でも・・・瀕死」とかたまに教えていますが、どうでもいいですね(笑)
数とは、動詞に S がつくのか名詞に S がつくのか。
時とは、時制です。過去形なのか未来形なのかそれとも現在完了形なのか、必ず時制をチェックしましょう
態とは、能動態か受動態かの話で、人が主語になってるのかものが主語になっているかによって能動か受動かが決まります。機械的にチェックするようにしましょう。
品詞とは、形容詞であるべきところ名詞になっていたりとか、動詞である必要があるのに動名詞になっていたりとかすることがあります。これは結構見抜くのが難しいです。
正誤問題対策までしっかりできる学生のレベルは相当高いと思うので、ほとんどの学生は関係がない話なので、正誤問題ができなくても気にしなくていいです。
センター型の模試で安定して180点を超えるまでは無視して大丈夫です。
単語・文法・長文をまずはしっかりやりましょう。
関先生は、他の具体的な対応策を書いているので、そちらも是非参考にしてみましょう。
会話文対策
大学受験の勉強を始めると、会話文に触れる機会が非常に少ないため、受験生は意外と苦手にする人が多いと思います。
この記事の紹介しましたが、会話文になれるためには高校入試の英文をたくさん読むと意外といいです。
会話文自体も多いですが、高校入試は物語調になっている文章が多く、読んでるうちに勝手に慣れます。
しかも、大学受験に出るような会話表現の慣用的なものは、英文の下に説明が付いていることが多いので、辞書を引く手間が省けます。
また、リスニング試験を受ける必要がある人は、リスニングのテキストで会話調のものを使うてしまえば一石二鳥です。
会話文対策に問題を解く必要ない
会話問題が苦手だからといって会話の問題を解くのは、あまり効率が良くありません。
そもそも知らない知識ばかりなので、解いていて嫌になってしまいます。
会話調の文章が苦手な人は、和訳と単語の説明を片手に、リスニングのスクリプトをどんどん読んでしまえばいいのです。
もちろん聞いて問題を解いてもいいですよ。
結局、会話文というのは普通の論説文の対策と同じで、頭に入っている量、知識量の差で点数が変わります。
会話文に関しては効率よく勉強を終わらせてしまいましょう。
特に難しいことはありません。
一つだけポイントを言うのであれば、必ず直訳をして考えましょう。
なぜそのような訳になるのか、直訳から推測する癖をつけましょう。
直訳から推測できるものも結構あります。
どうしても直訳では理解できないものは、覚えてしまいましょう。
ただし、前置詞の後ろだから名詞が来るなど、文法的な視点を忘れてはいけませんよ。
あ、仕上げに問題集をやるのはもちろんいいと思います。
英作文に関して
関先生は「英作文は後回しよい」と本の中ではおっしゃっています。
これは至極もっともで、東大や京大に行く学生だとか、名古屋大学の医学部のような旧帝国大学医学部に行くような学生でも、意外と文法ミスも多く、超ハイレベルな英文を書ける人ってまずいないんです。
なので、英作文を後回しにしてしまうという作戦は悪くないと思います。
(ただし、今後は、4技能化が主流になってくるので、英作文が苦手だと困ると予想されるので、お気をつけあそばせ)
それにしても、英語ってやることが多いんですよね。
- 単語
- 文法
- 熟語
- 語法
- 英文解釈
- 長文読解
- 英作文
- リスニング
- 会話文
- 整序問題
- 正誤問題
他にもあるのですが、上記だけでも結構あります。
関先生は参考書を提示しておすすめしていますが、私のオススメは 英文法の総合参考書の例文を使って、
- 例文のポイントの把握
- 和訳をできるようにする
- 苦手な例文をひたすら音読
- 和訳から英作文をできるようにする
この④をおすすめしています。
英文法の時点である程度作文の基礎を作ってしまおうということです。
英作文って、慣れるまでに結構時間がかかるので、英文法と平行して行ってしまえばいいじゃないですか。
英文法って英語の土台なので、得意であればあるほどいいです。
なので新しい英作文の参考書を追加するよりも、文法の学習の時に使う参考書を最大限に活用した方が、参考書の数が増えて復習の回数が減るよりも、復習を厚めにできて、効率の上がるです。
そもそも英文法書の例文なので、覚えてしまえば文法が相当得意になります。
超一石二鳥です。
英作文については各技能別のまとめ記事と、こちらの記事でほぼ解決です。
リスニングの勉強法
- 単語と文法の基礎がある
- 発音記号が読める
この二つの条件を満たしていれば、ガンガン、シャドーイングをしましょう。
リスニング聞くと単に「聴く」だけの訓練をする人が多いのですが、リスニングをしていると眠くなるんですよね。
これ間違いないです。
速攻で眠くなります。
私なんかは、リスニングは睡眠導入剤だと思っています(笑)
校長先生の話を思い出してください。
めちゃくちゃ眠くなりませんか?
そもそも興味がないんですよ。
校長先生とは接点が長すぎて、その人がどういう人間なのかと、興味を持つタイミングもきかきもないんですよね。
校長先生がめちゃくちゃ面白い話をすれば興味を持つかもしれませんが、たいていは堅い話です。
まあ眠くなりますよね(笑)
そもそも、人間ってのは、興味のないものを聞こうと思っても全然頭に入ってこないんですよ。
好きな人の話ならめっちゃ意識を向けると思うんですけども、
好きじゃない人とか、イケメンでもない、かつ面白くもない人の話って聞かないでしょ。
なので、自分で意識的に音源を聞くように仕向けるしかありませ。
それがシャドーイングです。
眠気に勝って、むりくり音声に集中するには、シャドーイングを取り入れたほうがいいんです。
シャドーイングに関してはこの記事にまとめてあります。長編で超オススメ記事です。
ディクテーションは全くおすすめしません
個人的にディクテーションは全くオススメしないですね。
時間がかかり過ぎる。
私はディクテーションを熱心にやったことはないですが、それでもTOEFLでもTOEICでも英検でも問題ないです。
弱点把握など、やるなら何か目的がないと効率が悪いと思います。文法理解のチェックにはいいかもですが。
— Yusuke Nomura (@YSK_NMR) May 26, 2018
効果的と効率的は違うってのを理解しないとダメです。
効果的でも効率的ではないものは持続が難しい。
— Yusuke Nomura (@YSK_NMR) May 26, 2018
Twitter にも書きましたが、ディクテーションは全くおすすめしません。
ディクテーションというのはとても時間がかかるんですよね。
英語学習にはかくという作業をできるだけ減らすというのが一番効率的です。
中学校でよくある、
左側に英文、右側に和訳
これは最悪ですね。
書いている時間音読している方がまだマシです。
さらに悪いことに、左に英単語、辞書を引かせて発音記号を書かせる、さらにその英単語の和訳を右側に書かせる。
こんなことしてたら英語できるようになりません。
書かずに何度も音読をして、どうしても覚えられないやつだけ書けばいいのです。
書くというのは作業です。
ディクテーションは確かに効果的な部分はあるのですが、あまりにも非効率なので、やらなくていいともいます。
ディクテーションをする時は文法を理解できているのか把握するといった、英語講師にとっては便利なタスクのですが、生徒側にとっては負担でしかありません。
聴けるのに意味が理解できない
これは音読をして、意味が頭に入っていないのと同じような状況です。
意外とよくあります。
このような場合は、英文を高速で読めるようになる訓練が効果的です。
単語や構造が完璧にわかった英文を用いて、意味を理解しながら何度も繰り返し読み込みます。
そのように読み込んだ英文は、リスニングをしても意味を理解することができます。
リーディングもリスニングも、ある程度英語の流れや書き方に慣れないと、読んでも聞いてもなかなか理解することをがついてこないことが結構あるんですね。
なので、聞けたのに理解ができてないとガッカリしないでください!
訓練をすれば改善します。
また、先ほど紹介したようなシャドーイングをする訓練をこなすと、聞けたのに理解できないという現象が減ります。
個人的にはリスニングはシャドーイングをひたすらやっていればいいのではないかと思っています。
シャドーイングに関しては先ほども紹介したこの記事を参考にしてみてください。
また、専門的な内容を知りたい人は、以下の本がオススメです。
外国語を話せるようになるしくみ シャドーイングが言語習得を促進するメカニズム (サイエンス・アイ新書)長文の教材でリスニング対策
この本は240ページなんですが、ここまで読んで、
関正生先生の教え方って私の(大学受験生に対する)教え方そっくりなんです。
これはびっくりしました。意外でした。
関先生の英語の勉強法の本って、詳しく読んだことがなかったのですが、
普通に真っ当なことを言っているし、奇をてらった方法なんて全然書いていません。
という気持ちになりました。
私が受験生の頃にこの本があったらどんなによかったか。
今、英語学習をしている人はこの本を参考にすれば、かなり学習が楽になると思います。
この本は、けっこう力を入れて書かれたと感じます。
アンチの人にとっては紙くずでしかないと思うのですが(笑)
さて、192ページに書いているのですが、英文解釈をしつつ、長文読解をしつつ、さらにリスニングの対策もできた方が効率的です。
ちなみに、さらに英作文の対策も可能です。
関先生はリンガメタリカおすすめしているようですが、私がオススメしているのは以下の本です。
短期で攻める1日1題1週間スピード英語長文 Level1 センター基礎レベルこの本のいいところは、
- 構造の解説が書いてある
- 単語の注釈がとても詳しい
- 復習用に英文が再掲載されている
- スロースピードとナチュラルスピードの音声付き
- 左に英文、右に和訳のページがある(英作文の訓練ができる)
シリーズでレベル1から4まであります。
一つのシリーズに7つの長文が載っているので、28本の長文を訓練することができます。
ただ、リスニング用として使うのであればレベル1だけ。やってもレベル2ぐらいまででいいと思います。
あまりに難しい長文がリスニングとして出ることはないからです。
特に、レベル3、4は英文解釈(文法知識を生かして、英文の構造を取ること)ができないと、挫折すると思います。
まとめ
関先生の英語勉強法はオススメです。
私の記事と比較して、いいとこどりしてくださいね(笑)
改訂版 大学入試 世界一わかりやすい英語の勉強法
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