みなさんは英検を受けたことがありますか?
「学生時代に受けたことがあるけど、久しぶりに受けてみようかな・・・?」と思っている方、実は最近英検の試験内容が変わってきていることをご存知でしょうか?
今回は英検の四技能化について、その概要と対策を分かりやすく解説してみたいと思います。
▼もくじ
四技能化の概要
まずは、英検の四技能化について、その概要をご紹介していきたいと思います。
①英検における変更点
2016年度試験から、以下の点が変更になっています。
ライティングテストの強化
2級
従来無かったライティングテストの導入+解答時間の10分延長
準1級
ライティングテストの問題内容がメール形式からエッセイ形式に
1級
ライティングテストの問題内容がより高度なものに(社会性の高い話題について自分の意見をまとめる)
スピーキングテストの導入
4級、5級~これまで無かったスピーキングテストを導入
②英検CBTにおける変更点
従来、英検CBTとは2級と準2級についてのみオンライン受検を可能とするシステムでした。ところが、英検四技能化に伴って、2018年8月からこの英検CBTも変わることになりました。
四技能を1日で測定
これまでは、通常の英検と同様、英検CBTでも2次試験としてスピーキングテストを実施していました。
ところが、2018年8月の試験からスピーキングテストまで1日で完了する試験内容に変更となっています。一次試験の合否に関わらず、その時点でのスピーキングスキルを必ず試せるのが良いですね。
毎月開催
英検だと年3回しか受けられませんが、なんと英検CBTは2018年8月以降毎月開催されます!合格すれば通常の英検と同じように活用できますので、連続受検するのにも適していますね。
英検スコアと入試の関係
近年、学校教育においても四技能(読む・聞く・書く・話す)をバランスよく伸ばしていくことが求められています。
一方入試の現場では、他教科の試験もある中、英語試験で四技能を測定するのは現実的に難しいですよね。
そこで一部の学校では英検の資格を入試に加味したり、英語科目の授業免除の基準にしたりするところが出てきています。
旧帝大や有名私大を始めとする多くの大学が既にそうした優遇措置を導入しており、これらの学校は「英検優遇校」と呼ばれています。
また、高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定(大検))においても、英検準2級以上合格で英語の試験科目免除の措置が取られているのだそうです。
このように学校教育と密接な関わりをもつ英検だからこそ、学校教育の変化に呼応するような形で四技能化が導入されることになったんですね。
ライティング・スピーキングのスキルに焦点が当たってきていることで面倒に感じている方もいらっしゃるかもしれませんが、日本の英語教育全体がその方向に向かっているのだということを知っておきましょう。
四技能化の対策をしよう!~スピーキング編
従来は3級以上でしか行われなかったスピーキングテストですが、今回のリニューアルに伴い、5級・4級でも行われることになりました。英検4~5級といえば、お子さんの受検も多い級ですので、スピーキングテストの対策に困っていらっしゃる方も多いかもしれません。
そこで、お子さんでも楽しく続けられるスピーキングテスト対策をいくつかご紹介してみたいと思います。
①英語の歌に親しむ
まずは、英語を口にすることに慣れるのが大切です。童謡の英語バージョンなども、最近ではYouTube等で紹介されていますので、上手に活用してみましょう。
最初は聞くだけでも結構ですが、最終的には1~2曲口ずさめるようになるとベストです。意外と大人よりもお子さんの方が、英語の音から発音を吸収するのは早かったりしますので、ぜひ試してみてくださいね!
②英語のアニメやドラマを見る
お子さんの年齢に合わせたアニメやドラマなども効果的です。できれば既に日本語で見ていて、内容を把握している作品だとより吸収が早いかと思います。
お気に入りのディズニーアニメを英語で見てみる、「フルハウス」などの子供向け海外ドラマを見てみるなどで、実際の英会話に触れてみましょう。
セリフをマネできるようになってきたらしめたものです。
③オンライン英会話で英会話にチャレンジしてみる
最終的には、スピーキングテストで初対面の試験官とコミュニケーションをとっていかなければなりませんので、試験直前にはリハーサルしておいた方が賢明でしょう。
オンライン英会話は基本的に身振り手振りが使えず英語だけのコミュニケーションになりますので、対面式の英会話より難しく感じるかもしれませんが、英検対策向けのコースやお子さん向けのコースが用意してあるオンラインスクールもたくさんありますので、ぜひチャレンジしてみましょう。
四技能化の対策をしよう!~ライティング編
英検におけるライティングテストは、試験時間が延長されたり問題内容が高度化したりなど、従来よりもさらに重点が置かれています。したがって、これまでよりもより重きを置いた対策が必要でしょう。
事前の学習方法として最も効果的なのは、やはり過去に出題されたテーマで実際に書いてみることです。
日本語でも、「○○について〇字程度で述べなさい」と言われると何から話せばいいか迷ってしまいますよね。
まずは考えをまとめて英語に直すというサイクルをスムーズにできるようたくさんの問題にあたりましょう。
可能であれば、身近にいるネイティブの友人や英語の先生に添削をお願いすると良いです。
自分の周りには適任者がいない・・・という方は、オンライン英会話スクールで英作文の添削を行っているところもありますので活用してみてくださいね。
また、ライティングテストにはある程度コツもありますので、以下の点に留意して解いてみましょう。
①内容よりも文法や単語重視で!
ライティングテストでは、テーマについての考えや意見ではなく、正しい英文が書けているかどうかが評価されています。
自分の考えを英文にするにあたって、もし知らない単語があれば、内容を変えてでも知っている単語や文法で構成できるようにしましょう。
②時間が足りなくなりそうなら最初に解く!
筆記試験にライティングテストが入ってくることで一番危険なのが、時間が足りなくなることです。
時間配分をあらかじめ決めておく、もしくは最初に着手するなど、自分に合った方法で、部分点でも確実に獲得できるようにしておきましょう。
事前に演習で、時間を計る癖をつけておくのも良いですね。
バランスよく英語スキルを上げていこう♪
四技能化のリニューアルを進めている英検について、ご紹介してまいりました。
近年、日本の英語教育全体の方向性として、インプット(リーディング・リスニング)に偏ることなくアウトプット(ライティング・スピーキング)の英語スキルも上げていくことが望ましいとされています。
みなさんも、実際に「使える」英語の習得を目指して、四技能をバランスよく鍛えていってくださいね♪