英語勉強法

『登木 難関大英語長文実況中継』を解説できるレベルを目指そう

国公立難関校志望で、文法や単語は問題ないし、構造もわからないものは少ないのですが、今後勉強していく上で読んでおいたほうが良い本はありますか?

という方のお悩みを解決できる記事です。

しかも、最近(2018年10月)出た本なので、著者の最新の考え方が詰まっていると言えます。

登木健司 難関大英語長文講義の実況中継(2)国公立大学編

登木健司 難関大英語長文講義の実況中継(2)国公立大学編 (実況中継シリーズ)

非常に良い本が出ました。

この本は買って損はしないと思います。

対象としては、東大やそれに準ずる大学を受ける学生にはぴったりの本だと思います。

出題はほとんどが旧帝大の大学入試問題からです。

加えて、金沢、広島、早稲田の改題が収録されています。

ハイレベルになってくると、英文の構造がわかって、単語もほとんどわかるのに、うまく訳せないという問題にぶつかります。

この本はそういったレベルの学生に明確な方向性を提示してくれると思います。

若手の英語講師の方も読んで勉強しましょう。

私自身同じような教え方をしていますが、著者の登木先生がこの本で文章化してくれているので、生徒に丸投げで楽できそうです(笑)

この本に書いていある内容を他人に解説できるようにしておきましょう。

相当レベルが上がると思います。

赤本や青本など、過去問解説の欠点は、こういう

 

「読解時にどこに目を付ければいいのか」

 

という解説が無いことです。

過去問は読み方は指南してくれないんですね。

なので、自分で大学教授(入試問題の作成者)が何を求めているのか、どのように読んで欲しいのかを推測しないといけません。

塾に行かずに東大に行くような学生はこんなことを考えているのかもしれませんが、そんなことは一般の学生には難しいですよね。

やはり、こういうハイレベルな事項は一度は習ったほうが良いと思います。

なので、コンセプトがとても良い本です。

解説がくどくない

ポイントがまとまっていて、非常にわかりやすいです。

さすがは河合塾の人気講師です。

単なる英文読解に終始せず、英文を読んだ際に、どのように考えていくのか、またどのように読み取るべきなのかを解説してくれています。

こういう本はくどくなりやすいのですが、切れ味抜群というか、よくまとまっています。

著者の頭の中が整理されているのがよくわかります。

読解公式まとめ

巻末に読解公式をまとめてくれているので、頭を整理しやすいです。

1章ごとに復習したり、まとめて復習するにも便利です。

ネイティブの英文音声をダウンロードできる

実況中継シリーズでもとうとう音声がダウンロードできるようになりました。

CDは要らないので、どんどんダウンロードできるようにしてほしいですね。

いい仕様です。

音声を前もって聞いておいて、音読や黙読するときの補助としてみるといいと思います。

日頃から音声を使っていると読むのが速くなりますし、発音・アクセント問題も感覚的に解けるものが増えますよ。

小論文の解説も付いている

面白い試みなのですが、現代文講師の小論文講座もコラムとしてあります。

しかも、割とページ数割いています。

旧帝大などの大学入試の英文は、訳せてしまえば、現代文の簡単なバージョンみたいなものです。

もちろん、大学受験が扱う内容よりも現代文や小論文のほうが明らかに抽象度は高いです。

しかし、テーマに共通点はあるので、日本語で英文によく出るテーマを理解しておけば、かなり高度な視点で英文を眺めることができるようになります。

「あー、この著者はこの話をしたいのね」とか、「主張はこっちか」のように、上から目線で読めるようになる時もあります。

小論文とか関係ないじゃ~~~ん、ではなく、ちゃんと読み込んでおきましょう。

とても勉強になると思います。

この『登木健司 実況中継』シリーズは「英文を読むってこういうことなのか」と気付きを与えてくれる本です。

他のシリーズもある

登木健司 実況中継 難関私大編

登木健司 難関大英語長文講義の実況中継【早慶上智・関関同立・MARCHレベル】

私立の難関大志望者にはこちらもおすすめです。

国公立志望者も時間があるなら、読んでおくといいと思います。

同じ先生が書いているので解説の相性は完璧ですし、発見があると思います。

英文読解が戦略的にできる本

大学入試 登木健司の 英文読解が戦略的にできる本

実況中継シリーズ同様、かなり良書です。

どうも絶版のようですが、ハイレベル難関校志望者用に以下の本が出ています。

コチラの本は原則をまとめている感じの本なので、英語学習者全般に使える本です。

絶版とかもったいないと思います。

書店で見つけたら間違いなく買いです。

まとめ

センター試験やマーク模試程度であれば、簡単に9割や9割5分程度取れる、というようなレベルになったらぜひ取り組みましょう。

単語や文法があやふやな学生が取り組むには、ちょっと厳しいかもです。

せっかくのエッセンスを吸収しきれないと思います。

「自称」ハイレベルの学生にはおすすめしませんが、とにかく良書です。

難関大志望者は買いましょう。

ABOUT ME
野村勇介
英語講師|TOEIC985点|TOEFLiBT100+α
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