英語初心者が困る文法項目の一つに、分詞の後置修飾があります
特に『過去分詞の後置修飾』が苦手な人が多いので、解説してみました(^^)/
▼もくじ
分詞の後置修飾が難しい理由
文法書や文法の問題集は、分野別に分かれているものがほとんどだと思います。
分詞自体は分詞の章を読めばいいわけです。
しかし、ちゃんと理解するには、
複数の『文法』と『語法』の知識が必要
なんです。
これが主な原因です。
分詞の後置修飾に必要な知識を整理しておきましょう。
分詞の後置修飾に必要な知識
- 文型、特にSVの把握
- 動詞の語法
- 受動態の知識
この三つが必要です。
これ常に意識してください。
強調しておきます。
常にです。
単に分詞が分かっていればできるというわけではありません。
残念ながら、問題はそこではないのです。
なので、この三つは常に意識して勉強しましょう。
分詞の後置修飾が理解できない理由
しかし、実は、「意識しても理解できない」ことが多々あるんです。
なぜかというと、
まだ習っていないから
とか
前に習ったことを忘れている
とかなんです。
つまり、知識不足なんです。
そもそも知識と理解が足りていれば、四択問題は正確に解けてしまうわけです。
そして、四択問題程度なら『れる・られる』だから過去分詞だな~的なノリでも解けます。
でも、それだと英作文をしたり、長文読解時に困ったりします。
本来は必要な分野をしっかりと理解しておくべきです。
しかし、さきほどの3つは文法書の分詞の章をいくら読んでも理解できないんです。
なぜなら全部を詳しくは書いていないからです。
文法書だと、動詞も受動態も 分詞よりも前の章なんですよ。
分詞の章では、分詞しか解説しません。
なので、それまでの知識をしっかり固めないといけません。
だがしかし、みなさんあやふやなまま前に進むわけじゃないですか。
なので意味不明で理解できない部分が出てくる、という話です。
では、具体的にどういうことか見ていきましょう。
過去分詞の後置修飾の具体例
A car given to me was a TOYOTA.
直訳:私に与えられた車はトヨタ車でした。
例文としては簡単ですが、以下がわかっていますか?
- givenの後ろのto meはどこからきたのか?
- to meはgivenとセットだと理解しているか?
この疑問に答えるために、一つ一つ順を追って理解していきましょう。
以下の解説は繋がっているので別々に考えないでください。
以下の①~③を組み合わせて一つの解説です。
⓪ゴール
目的を確認しておきましょう。
私たちが欲しいのは、
例文:A car given to me was a TOYOTA.
この例文中の
『given to me』
という過去分詞のカタマリを導き出して、
to meがなぜくっついてくるのかを理解したいんです。
これを忘れないでください。
何をやっているかを忘れたらここに戻ってきましょう。
①文型の知識が必要
A car given to me (S)
was (V)
a TOYOTA.
文構造としてはこのようになっています。
動詞はwasです。
なので、givenは動詞ではないと気付けないといけません。
通常、一つの文章に一つの動詞なので、givenは動詞ではありません。
givenは過去分詞なんです。
今回の例文は簡単なのですが、複雑な文章になると一気に意味不明になるんです。
なので、まずはシンプルなこの文章から考えていきましょう。
②動詞の語法の知識
give 人 モノ
⇔ give モノ <to 人>
このルールを覚えていた人いますか?
総合英語などでは文型の章で解説されています。
このgiveのルールに単語をあてはめると、
give me a car
⇔ give a car to me
to meが出てきました。
つまり、to meはgiveと関連があるということです。
これはSVOO(4文型)という項目で習うものです。
具体的には中1で習います。
この文型の知識が抜けていると、ずっと理解できません。
③能動態 → 受動態にする
②のgive モノ <to 人>
という形を使って、受動態(受け身)にします。
能動態
give モノ <to 人>
受動態
モノ is given <to 人>
この受動態の中に、”given to 人”が出てきましたよね?
これが過去分詞のカタマリです。
これがgiven to 人がセットで使われる理由です。
別に語学なので暗記してもよい
これぐだぐだと書いてきたのですが、もちろん、
given to 人
この形を使えるのだなぁ。
名詞+given to 人
これで暗記すればいいや。
別にこれでもOKです!
なぜなら言語は使う形を覚えてしまって使えれば、それで用が足りるわけですよ。
でも、
理解しないと頭に入らない(^^;)
という方は是非この記事の解説を理解してみて下さい。