生徒と一緒に英文を読むと、読み方にそれぞれの性格が出ます。
サーっと読んで、細かいところを飛ばしてしまう生徒が多々います。また、そもそも細かいところを正確に読めない生徒さんもたくさんいます。どちらも細部にこだわって読むという習慣がついていないために、 細かい部分を問われる問題で間違えます。
これらの方々は、英検やTOEIC などの試験で、成績が頭打ちの方に多いタイプです。ある程度ざっくり読んでいれば、正答できると思っている人が多いのです。それか、独学で読み方がよくわからないまま勉強を続けているのです。しかし、本当に高得点を取りたいと考えている場合、非常に細かいところまで正確に読めないといけません。
今回は、そういった細かい部分の誤読や読み間違いを減らせるように、英文解釈に必要な基本的な例文を集めてみました。また、類題と応用問題で演習することによって、更なるブラッシュアップを図ることができます。
ぜひこの記事を使ってパワーアップしてください。絶対に役立つこと間違いなしの力作です!
▼もくじ
5文型
1-1 文型で意味が変わる
getは有名な動詞ですが、5文型全て取れるのは知っていますか?
そして、文型によって訳が変わってしまいます。
例えば、以下のgetという動詞は、1~5文型全ての文型を取ることができます。
1文型 SVM
1-1-1
I got there home around noon.(ウィズダム英和辞典)
正午ごろそこ[家]に着いた。
there 副詞
home 副詞
2文型 SVC
1-1-2
How stupid can you get?(ウィズダム英和辞典)
(くだけた会話)よくもそんなばかなまねができるね。
3文型 SVO
1-1-3
They got coffee from a vending machine.(ウィズダム英和辞典)
彼らは自動販売機でコーヒーを買った。
4文型 SVOO
1-1-4
I got myself a new computer.≒I got a new computer for myself.(ウィズダム英和辞典)
私は自分用に新しいコンピュータを買った。
5文型 SVOC
1-1-5
How did you get your hands so dirty?(ウィズダム英和辞典)
どうしてそんなに手が汚れているの。
1-1の類題
自分で和訳を考えてみましょう!(全てウィズダム英和辞典より引用)
(1) He sprang from his chair and made for [toward] the door.
(2) All the arguments made in the same direction.
(3) Tom will make a good doctor.
(4) My mother made me a cake.
(5) This game is so real that it makes you feel like you are there.
(解答)
(1) 彼はさっといすから立ち上がると戸口へと向かった.
(2) 議論はすべて同じ方向に向いた.
(3) トムはいい医者になるだろう
(4) 母は私にケーキを作ってくれた
(5) このゲームはとてもリアルなのでその場にいるような気分が味わえます
1-2 自動詞と他動詞
I live in Japan.
自動詞は、動詞の後ろに名詞を直接置くことができません。
I love Japan.
他動詞は、後ろに名詞を直接置くことができます。
かつ「主語」と「動詞の後ろの名詞」がイコールの関係にないものを他動詞と言います。
I ≠ Japan ですよね。
動詞の中には、自動詞と他動詞の両方を持つ動詞があります。意味が同じものも多いのですが、自動詞と他動詞の時で意味が異なる動詞が存在します。大学受験では頻出です。
attend
自:注意する (to) / 他:~に参加する
recover
自:回復する / 他:~を取り戻す
reflect
自:じっくり考える (on) / 他:~を反射する;~を反映する
run
自:走る / 他:~を経営する
succeed
自:成功する;引き継ぐ (to) / 他:~を引き継ぐ
stand
自:立つ;立っている / 他:~を我慢する
yield
自:屈する (to) / 他:~を産み出す
基本例文
1-2-1
100 people attended the ceremony.
100人がその式典に出席した。
1-2-2
Nurses were busy attending to the sick.(ウィズダム英和辞典)
看護師たちは病人の看病に忙しかった。
1-2-3
Each piece of land yields a certain amount of food.(ウィズダム英和辞典)
各々の土地が一定量の食糧を生産する。
1-2-4
John finally yielded to his emotions [feelings] and got into a passion.(ウィズダム英和辞典)
ジョンはついに自分の気持ちを抑えきれずにかんしゃくを起こした.
1-2-5
This painting reflects his feeling.
This painting reflects how he feels. (ウィズダム英和辞典)
この絵は彼の気持ちを映し出している。
1-2-6
I reflected on my life.
私は人生についてよく考えた。
I reflected on what to do.
私は何をすべきかよく考えた。
1-2の類題
自分で和訳を考えてみましょう!(全てウィズダム英和辞典より引用)
(1) More than 300 objects were recovered from the wreckage.
(2) He succeeded his father as president of the company.
(3) If you can run a home, you can run a business.
(4) My eyes can’t stand the strain of looking at a computer screen all day.
答え
(1) 300以上の物品がその残骸から回収された.
(2) 彼は会社の社長として父の後を継いだ.
(3) 家庭の切り盛りができれば商売もできる.
(4) 僕の目は一日中コンピュータの画面を見る負担には耐えられない.
1-3 自動詞に間違えやすい他動詞
動詞の中には、他動詞に間違えやすいものがあります。
覚え方は英単語の頭文字から「目玉あるある」で暗記です。
めme だda まma あるr あるr です。
m : mention ~と述べる
e : enter ~に入る
d : discuss ~を議論する
a : attend ~に参加する
m : marry ~と結婚する
a : approach ~に近づく、~に頼む
r : reach ~に到着する
r : resemble ~に似ている
例文
1-3-1
Mrs. Clinton was mentioned in the paper as a possible presidential candidate. (ウィズダム英和辞典)
クリントン夫人は新聞で大統領候補に名を挙げられた。
1-3-2
Mesoamericans believed that shamans could enter the spirit world and change shape, taking on the attributes of jaguars. (ジーニアス英和辞典)
メソアメリカ人たちは,シャーマンが霊界に入り,姿を変え,ジャガーの特質を持つことができると信じていた。
解説:入るという意味では、他動詞で使うので、enterのあとに前置詞は不要です。
× Mesoamericans believed that shamans could enter into the spirit world and change shape, taking on the attributes of jaguars.
1-3-3
Chapter One discusses the rise of the city state on the European continent. (ジーニアス英和辞典)
第1章はヨーロッパ大陸における都市国家の発生を論じている。
× Chapter One discusses about the rise of the city state on the European continent.
aboutは不要
1-3-4
I didn’t attend the meeting and neither did Tom.(ジーニアス英和辞典)
私は会議に出席せず,トムもまた出席しなかった。
× I didn’t attend to the meeting and neither did Tom.
toは不要
1-3-5
She has been married to him for six years. (ジーニアス英和辞典)
=It is six years since she married him.
彼女は彼と結婚して6年になる。
× She has been married with him for six years.
× =It is six years since she married with him.
1-3-5′
He is married with three kids. (ジーニアス英和辞典)
彼には妻と3人の子がある。
この例文は、He is married / with three kids. と分解出来て、
解説:He is married 彼は既婚で、with three kids 3人の子供がいる。と理解していくべきで、be married withという熟語のように見えると誤訳してしまいます。
1-3-6
The people approached the city about repairing the aging bridge. (ジーニアス英和辞典)
住民はその老朽化した橋を修理するよう市に働きかけた.
1-3-7
The global population will reach 10 billion by the year 2050. (ウィズダム英和辞典)
2050年までに世界の人口は100億人に到達するだろう。
1-3-8
She resembles her sister in appearance but not in character.(ジーニアス英和辞典)
彼女は外見が姉と似ているが性格は異なる。
1-3の類題
自分で和訳を考えてみましょう!
(1) Amazing success attended his efforts.(ウィズダム英和辞典)
(2) Her passion for collecting approaches madness.(ジーニアス英和辞典)
(3) These plants take a long time to reach maturity.(ジーニアス英和辞典)
答え
(1) 努力のおかげで彼は見事な成功を収めた。
(2) 彼女の収集癖はもはや狂気に近い。
(3) これらの植物は十分成長するまでに長い時間がかかる。
1-4 他動詞に間違えやすい自動詞
直接後ろに名詞を置ける他動詞と違って、”前置詞”を必要とする動詞があります。
ちなみに前置詞の後ろには名詞が来ます。
ですので、前置詞+名詞をセットで考えると文が読みやすくなります。
apologize 謝る
apologize to 人 / for 理由
appeal ~するよう懇願する、求める
appeal to 人 / to 心
complain 不満を言う
complain to 人 / about コトモノ / of コトモノ
consent 承諾する、同意する
consent to コトモノ
listen 聞く、聴く
listen to 人モノ
object 反対する
object to [するコトモノ]
talk 話す
talk with 人 / to 人 / about 話題 / of 話題 / on 専門的話題
例文
1-4-1
I must apologize to him for the delay.(ジーニアス英和辞典)
遅刻したことを彼に謝らなければならない。
1-4-2
The police are appealing to the public for information about the crime.(ジーニアス英和辞典)
警察はその犯罪についての情報を一般市民に求めている。
1-4-3
I complained bitterly to my neighbor about the noise.
私は騒音について隣人に激しく文句を言った。
1-4-4
The patients eventually [reluctantly] consented to the test.(ウィズダム英和辞典)
患者はついに[しぶしぶ]検査を受けることに同意した。
1-4-5
It is none of your business who I marry. I will not listen to you criticize my boyfriend.” (ジーニアス英和辞典)
「私がだれと結婚しようが,関係ないでしょう.彼氏を批判する言葉に貸す耳はないからね」
1-4-6
The secretary strongly objected to the decision.(ウィズダム英和辞典)
秘書はその決定に大反発した。
1-4-7
You’d better talk to your doctor about your health.(ジーニアス英和辞典)
健康状態について医者と相談した方がいいよ。
類題
That citizens’ organization has continued to appeal to the world for the complete elimination of nuclear weapons.(ジーニアス英和辞典)
その市民団体は核兵器の完全廃絶を世界に訴え続けてきた。