「英文解釈教室」って有名だから買ってみたはいいけど、
使い方がわからないし、
レベルが合っているのか微妙なんですけど・・・。
という疑問を解決できる記事です。
- 英文解釈教室の使い方のポイント
- どのレベルの人が使うべきか
がわかります。
私自身は、最近、高1と高2の学生さんと「英文解釈教室」を使っているのですが、最近の受験生はどうなんでしょうか。
どれくらいの人がこの本を完璧にして大学に行くのかなと思ったりします。
その他の英文法・語法・英文解釈を勉強したい方は以下の記事がまとめになっています。
英文解釈教室を使いこなすためには以下のまとめ記事に書いてあることは基本的には全て頭に入れておきましょう。
▼もくじ
超重要!英文解釈教室の使い方3つのポイント
英文解釈教室を指導者なしで終えられる人は、なかなかいないと思うのですが、以下ができると凄いと思います。
- その項目や章のポイントは何かを言える
- 正確な構造把握ができる
- 正確な和訳ができる
①と②ができるだけでも相当な学力です。
詳しく解説していきましょう。
①その項目や章のポイントは何か
①は例えば、1-2の項ののポイントは以下です。
「Sを修飾するのか、Vを修飾するのか、SとVの両方を修飾するが切れ目はどこか」
1、2行程度の言葉で説明できてしまいますよね?
それくらいさらっとポイントが掴める人じゃないと、終わらせるのに物凄く時間がかかります。
例文は黒太字やイタリック体を使って、主語と動詞がわかりやすくなっているので、日本語訳は即効見ていいです。
「ポイントは何か」
を考えましょう。
②正確な構造把握
これは「英文解釈」教室というくらいですから、できて当たり前です。
× 構造は説明できないけど、単語を繋いで和訳だけはできる
これはダメな勉強の仕方です。
英文の構造から説明ができないなら、それは単なる推測です。
文意を把握できたからOK!・・・ではなく、
構造から考えて、なぜその訳になるのかを説明できるかどうか
が大切です。
③正確な和訳
この③は日本語力に左右されます。
最初の頃は辞書を引かないと綺麗な訳はできないかもしれません。
あ、訳は解説を見てしまえば手っ取り早いです。
ただし、
- 構造がスラスラと取れない人
- 名詞構文とかに慣れていない人
こういった人は、レベルを落として他の英文解釈本でもう少し勉強しましょう。
焦らず、レベルが上がったらまたこの本に戻ってくればいいです。
①と②だけでもある程度の力はつきます
もう一度やるべきことを再掲しておきます。
- その項目や章のポイントは何かを言える
- 正確な構造把握ができる
- 正確な和訳ができる
①と②を他人に説明できるレベルになると、他の受験生とは大きな差がつくことが間違いありません。
もちろん、最終的には③まで終わらせておくと和訳力もかなりつきます。
英文解釈教室を使ってもいいレベルの人ってどんな感じ?
ここまで解説しておいてなんですが(^^;)、
「英文解釈教室」って最近の大学入試に必要だとは思いません。
やや趣味のレベルになってしまうかなと。
最近は語彙がけっこう難しい英文がよく出るので、国立なら英検準1レベル。
私立で慶応の法のようなところを受ける人は英検1級レベルの英単語を覚えておいて損はありません。
英文解釈ばかりにこだわるのはあまり得策ではないでしょう。
英語講師の人は、英文解釈本はやっておいて損はないので、有名な本はひたすら繰り返し繰り返し読んで、全てマスターしちゃいましょう。
英文解釈教室の前にどれくらいの参考書を終わらせればいいのか
私の塾では通常以下のような本を終えて、やることがなくなった人が使うことが多いです。
- 有名な英単語帳レベル(ターゲット1900など)の単語はほぼ覚えている
- 英文熟考(上)(下)
- 英文読解の透視図
- 登木の難関大英語長文①と②
- 熟語対策
- 正誤問題対策
- 英作文対策
- 総合英語を辞書として使いこなせる
- 過去問演習
けっこうやっていますね。
というか、大半の大学だと合格レベルかもしれません。
英文読解の透視図がスラスラ読める人って、あまり英語の授業が要りません。
自習できちゃうからです。
過去問分析をひたすらするとか、予備校のトップレベルの講師の授業を受けるくらいです。
単語や熟語は徐々に忘れていくので、メンテナンスも必要です。
過去問の演習は多ければ多いほどいいですから、『絶対に「英文解釈教室が必要!』という状況は、たぶんないと思います。
なので、『英文解釈教室』の出番は全然ありません。
指導者と一緒にやると猛烈に英語で差をつけられるかも
かなり英語に自信がない限りは、独学での使用はおすすめしません。
指導者と一緒に使う場合でも、英文解釈が得意な人と一緒に勉強することをオススメします。
ちなみに、最近は「英文解釈があまりできない英語の先生」が増えていると言われています。
実際、私が以前所属していた名大の教授が
「最近の学生はまともに英文解釈すらできん」
と嘆いていました。
名大の下位層だと、英文解釈はあまりできないけど「他の科目でどうにか点数を稼いで入学した人」もいると思うので、まんざら嘘ではないような気がします。
英文解釈教室教室は伝説の教材
ちなみに、ここまで書いておいてなんですが、一応知らない人のために本の紹介をしておきます。
英文解釈教室は「受験英語の神様」と言われた伊藤和夫さんの本です。
伊藤先生は、駿台予備校のトップ講師で既に亡くなられています。
私が20歳頃(17年以上前です)はまだご存命で、解釈教室の入門編などを病床の中書かれていたようでした。
伊藤和夫氏の勉強法については、以下の記事がおすすめです。
最近の学生は使っているのか?
きっと20年, 30年前は英語読解ガチ勢が多かったイメージなので、ガンガン使いこなしていたのでしょうけど、今は昔ほどは使われていないのではないでしょうか。
もちろん、エリート層は間違いなく使っている人はいると思います。
東大合格者の体験記とか読むと、使っていた人を見かけます。
浪人生とかでも持っている人は見かけますが、完璧に理解している人は少ないのではないかと。
ぶっちゃけですが、
ほとんどの受験生は使う必要がない本です。
実際、浪人生で使っている学生を教えたことが何度もありますが、使いこなせていない人が多いです。
「ネットで有名だったから使ってみた」系の人が多いように感じます。
こういう本を使って火傷するよりも、大学に入ってから趣味がてら・・・で良いです。
もちろん、東京外国語大学英米科に行きたい人とかだと使ってもいいかもしれません。
センター試験やマーク模試だと、満点を取ったことがあるとか、いつも満点狙いの人ならいいかもしれません。
それぐらいのレベルの本です。
マーク模試で満点は取れないなぁ・・・という人は使ってはいけません。
英文解釈ができるならやっておいて損はないよ
東大や京大に来たい人、旧帝大の医学部に行きたい人、英文科や英米科で英語を極めたい人はガンガン使って終わらせましょう、、、
と思っていましたが、最近他にいい本が出ました。
『英文解体新書』という本です。
英文解釈を究めたい人は、英文解釈教室ではなく、まずはこの本をやりましょう!
英文解釈教室よりも英文が新しく、参考文献リストが載っているので、原書までたどり着くことができます。
この本が終わってから英文解釈教室に戻ってくればいいと思いますが、英語の先生になりたいとか、予備校講師になりたいとか、研究者になりたいとか・・・じゃないとコスパが良いとは思えません。
そして、他の科目で伸ばせられる科目はありませんか?
受験は総合点勝負なので、他で稼ぐことができるなら、そちらを優先してくださいね^^
受験頑張ってください!
最後に
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