「英語四技能の中で一番大切なものはどれですか」と聞かれたら、間違いなくリスニングと答えます。
ネイティブの早口についていくべき理由。
グループで一人だけ日本人だったら、あなただけに合わせて話してくれません。
最終的には、会話について行けずに、ぽつーんと一人になる時があります。
深い話もゆっくり話すとは限らないです。
親交の幅も限られます。
速さに慣れるのはとても大切です。
— Bryce (@YSK_NMR) May 30, 2018
あまり話すのが得意ではなくてもリスニングさえできれば、相手の言ってることが分かるので、輪の中に入って行けるからです。
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アメリカで感じた「英語できずは人であらず」
私がアメリカに住んでいた時に特に感じたのは、
特に若い人の場合ですが、
「リスニングができない」=「英語ができない人」
というレッテルを貼られることです。
ある意味差別だと思うのですが、どんな人でも友達を選ぶ権利はあります。
外国人に興味のない人だってたくさんいるわけです。
おしゃべりをしていて、自分の言葉を理解できない相手に対して、イラッとする人だってたくさんいるわけです。
私たちと同じ日本人とだって、会う人の全員と友達になるわけではないですから、相手に興味を持たれることがなければ、その人と友達になるチャンスはかなり減るでしょう。
外国に行くと、友達になれない理由の1つとして、「リスニングができないこと」があるわけです。
これから留学をしたりとか、外国に住みたいと思っているとは、徹底的にリスニングを鍛えることをお勧めします。
大人は優しいが深く付き合うのは難しい
小学生から高校生ぐらいまででしたら、基本的に相手はまだ子供です。
もし、小学生低学年の時に外国に行ったのであれば、リスニングに慣れるのは大人よりも早いでしょうから、苦労するのは最初くらいで、どうにか慣れてしまえば耳に関してはネイティブスピーカーに近いレベルで聞けるようになることが多いです(受容バイリンガルと言います)。
子どもの場合、聴けると友達も作りやすいです。
そもそも「学校=社会生活」のように住んでいる世界がまだ狭いからです。
学校では友達を作らないと生きにくいですよね。
なので、多少は友達を作ろうとか、グループに入ろうとしますよね。
大人になると、そうでもありません。
年齢が上がるにつれ友人の幅というのは狭くなっていくと思います(もちろん、逆に広がる人もいると思いますが)。
ある程度、社会的にも人間関係的にも落ち着いてしまうと、苦労して自分たちの友達の輪を広げる必要がないからです。
自分と性格が合う人たちと一緒にいれれば十分だからです。
また、結婚されている方の場合は、子育てが始まると、友達と遊びに行く時間は激減することが多いと思います。
私が勤めていたアメリカの大学では、皆さんとても優しいのですが、深い付き合いまで行った人はほとんどいませんでした(もちろん、少数はいますよ(笑))。
というのも、社会人はそれぞれの深く付き合っている友達や家族がいるわけで、あえて言葉のできない新しい友人を作る必要がほとんどないからです。
多くの人にとって、言葉が通じないというのは結構煩わしいものです。
ちなみに、こういうことを書くと「教養がある話ができないから友達ができなかったのでは?」とか言う人がいるのですが、現地の小中学生にマウントされるような英語の会話速度では教養以前の話ですので、そういう議論は無視しておきます。
会話がゆっくりでも事足りるのは、立場上、自分が上の時がほとんどですね。
中身があっても、会話の速度がゆっくりだと、どうにもならないことが多いことは実生活でいくらでもあるのですから、素早く話せたほうがいいのは間違いありません。
日本にいる外国人
日本にいる外国人と友達になったことがあるでしょうか。
私は元々英語を勉強しているからかもしれませんが、外国人の友達がたくさんいます。
今ではコンビニや、牛丼チェーン店などに行くと外国人の方がたくさんいますが、彼らは日本語が結構たどたどしいですよね。
あれだとなかなか友達もできにくいので、同じ国籍の人と一緒にいることが多い気がしますが、何を言いたいのかというと、そういう外国人に対する日本人の態度は、みんながみんな優しいわけではないですよね。
言葉の苦手な外国人に対して、横柄な人も冷たい人もたくさんいます。
白人に対しては優しいけど、他の人種には・・・なんても人もいます。
相手が言葉ができない場合は、ゆっくり話してあげたりとか、はっきり話してあげたりとかすればいいのに、日本人に話すのと変わらない話し方で、外国人に話しかけるおっちゃんとかは結構多いと感じます。
そういう光景を見てて、かわいそうだなぁと思ってしまうこともあるのですが(たまに助けますが)、意外とそういう場面に頻繁に出くわします。
友達でも何でもない人で、さらに外国人で言葉も通じないとなると、冷たくする人って日本人でもたくさんいます。
日本人がもてなしの国ですか?
私はそう思いません。
人によると思いますね。
だって、今あげたような例を街中で見かけるのではないでしょうか?
何が言いたいのかというと、こういうことは日本だけではなくて、お隣の韓国や中国でもそうですし、もちろんアメリカでもいつでもカナダ・オーストラリアでも同じです。
人間さほど変わりはありません。
つまり、「言葉ができないだけで冷たくされることなんて当たり前ですよ」ってのを伝えたかっただけです。
もちろん、運がいいと、外国人にも優しい人が多い地域に住目ることもあると思いますよ!
リスニングを極めるしかない
さて、つらつらと書いてきましたが、海外に出て上記のような悩みを解決するには、リスニングを完璧にするのが一番です。
リスニングは絶対にできた方がいいです。
じゃあ、とりあえずリスニングをやればいいのか・・・???
いいえ、
今から英語を始めようとする人とか、保護者の方で子どもに英語をできるようにさせたいとか思っている方は、
まずは、とにかくスピーキングを極めつつ、リスニングを極める
ということを考えた方がいいと思います。
ちなみに、
どうせたくさん読むことにもなるので、リーディングとライティングをする必要がないという意味ではありません。
「スピーキングとリスニングを優先するといいよ」という話です。
たくさん聴いてできるようになるわけではない
リスニングリスニングーーーー!!
と言っても、リスニングの訓練だけやっていれば、なんと聴けるようになる・・・わけではありません。
残念・・・(;^ω^)
聴けないからといって、たくさん聴いていてもあまりできるようになりません。
人間面白いもので、意味がわからないものを聴いても、ひたすらに眠くなります。
これは多分脳の構造上の問題なのではないのかなと思うぐらい眠くなります。
睡眠導入剤より強烈に眠くなります。
間違いありません。
それではどうしたらいいのか。
リスニングを伸ばすには、おすすめはシャドーイングです。
では、シャドーイングだけをやればいいのか。
残念ながらそういうわけにも行きません。
シャドーイングというのは複合的な訓練で、シャドーイングをやればリスニングは間違いなく伸びるのですが、誰しもが最初からシャドーイングができるわけではないんですね。
リスニングというものも聞いてわからない場合はスクリプトを確認します。
スクリプトを確認するときに使う技能というのは、基本的にはリーディングです。
そのリーディングをちゃんとできるようになるためには、
最低以下の二つが必要です。
①単語を覚える
②文法を理解する
単語覚えていないと音として認識ができたとしても、理解は全くできないんですね。
例えば、「コ―リーダァ」という音が聞こえたとしましょう。
「廊下」という意味なんですが、知らない人は意味が分かるはずはありませんよね。
つまるところ、リスニングをするには単語力はある程度必要ということになります。
というよりも、覚えている単語やフレーズはひたすら無限に多ければ多いほど良い。
単語はリスニングだけじゃなくて、ライティングやりリーディングにももちろん効果がありますし、スピーキングにももちろん使えます。
結局、言語というのは単語の力というのはある程度必要になるわけです。
シャドーイングについては、以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:英語学習にはシャドーイングが最強
リスニングの前にスピーキングを極める必要あり
4技能の中で一番簡単なのは、スピーキングです。間違いない。1年もあれば、けっこう話せますよ。熟達度は人によるが、覚える単語の量と文法の範囲は一番狭くて済みます。
リスニングとリーディングは単語を知らないと分からないものは分からんのですよね。
その底なし沼に引き込んで楽しいのかな?
— Bryce (@YSK_NMR) May 30, 2018
話すためには難しい単語を覚える必要ありません。
実際のところほとんどの会話は、中学レベル、下手したら中2ぐらいで大人の会話がけっこうわかってしまいます。
もちろん、会話中に洒落た表現を使ったりする人はたくさんいますから、そういう人の話を聞けるようになるには洒落た表現までしっかりと覚えないといけないのですが、通常の日常会話の場合はそこまで難しい単語は使われません。
ですので、話すことをまずメインに勉強を進めていった方が一番簡単というわけです。
スピーキングだけに絞ると覚える単語の量はとても少なくてOKですし、メインにやることは、自分が使える数少ない単語を組み合わせて、どうにか自分の言いたいことを伝える訓練ですから、暗記が主体というよりも、どちらかと言うと体育の練習みたいになります。
そして、話すのはそこまで難しくありません。
一番省エネの勉強がスピーキングで、挫折する可能性が一番低いと思います。
自分が話せるものは間違いなく聞ける
先ほどの話と続くのですが、リスニングを極める訓練に入る前に、リスニングの基礎を作ることも兼ねて、まずはスピーキングをやりましょう、という話です。
なぜかと言うと、自分が使える表現というのは、まずほとんど間違いなく聴きとることが可能だからです。
日本語でも同じですがボソボソ言う人とか、声が小さい人っていうのは存在します。
そういうのは日本語でも英語でも聞こえません。
物理的に聞こえないので、そういうのは諦めましょう。
実は、意外と映画とかもボソボソ言ってたりとか、映画の台詞ってちゃんとはっきりと言われてない時ってあるんですよ。
あと、英語やドラマで勉強するにも、脱獄犯の会話とかを練習してはいけません。
そんなものは刑務所に入らない限りは使うことはありませんので(笑)
なので日常会話に近いものスピーキング・リスニングに使うべきです。
話は戻りますが、自分がスラスラ話せるものは普通に聞くことが可能です。
まずは、ある程度自分の言いたいことを言えるぐらいまでにスピーキングを鍛えてみましょう。
先ほども言いましたが、スピーキングは簡単な単語と中学2年生もしくは3年生のはじめぐらいまでの文法で結構いけます。
やる気のある人は中学3年生までの英文法を全部終わらしておきましょう。
基礎固めのためのオススメ教材
中学英単語
ディズニーのと、スターウォーズのは、中身は全く同じ単語です。
キャラクターが違うだけです^^
中学英単語 (ディズニー暗記カード) 中学英単語 (スターウォーズ暗記カード)
中学英文法
中1英語が面白いほどわかる本中2英語が面白いほどわかる本
もう少し文法をやりたい人
社会人の方は、以下の本を何度も読み返して、文法全体を理解しておくといいと思います。
文法だけやっていると飽きると思うので、あとで紹介する「基礎英語」シリーズをメインにしましょう。
大岩本と成川本は、中身をみてレイアウトで決めるといいと思います。
やる気のある人は、両方買って、比べながら読むと理解が深まると思います。
大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】 (名人の授業)成川の「なぜ」がわかる英文法の授業 (大学受験Nシリーズ)
基礎文法&シャドーイング用素材
メインにするのは基礎英語でいいと思います。
色々と手を付けるよりは、1つに絞ったほうがいいと思います。
ラジオ 基礎英語1 CD付き 2018年4月号 [雑誌] (NHKテキスト)ラジオ 基礎英語2 CD付き 2018年4月号 [雑誌] (NHKテキスト)
ラジオ 基礎英語3 CD付き 2018年4月号 [雑誌] (NHKテキスト)
オンライン英会話でスピーキングを鍛える
単語をひと通り覚えたら、オンライン英会話を始めましょう。
文法を全部終わらせておく必要はありません。
文法とオンライン英会話を平行していきましょう。
今の時代オンライン英会話で英語はできるようになります。
厳密に言うと、英語ができるようになるというよりは、英語を話すことができるようになります。
Twitterでも言っていますが、話すことが一番簡単です。
英語はスピーキングとリスニングからやったほうが絶対によい。何をやるにせよ文法は必ず必要なので、文法学習を通してスピーキングを鍛え、リスニングは基礎力がついたら映画ドラマなどで。ある程度話せて聞けるようになったら、読解やライティングを始める。全部やるのは時間のない社会人には難しい。
— Bryce (@YSK_NMR) January 7, 2017
自分の知らない単語や知らない文法事項を含んだものを読んだり聴いたりすることが一番難しいんですよね。
読むのは文法も勉強しないといけませんし、単語をたくさん覚えないといけません。
聴くことに関しては先ほども話した通りで、リーディング同様、たくさん単語覚えないといけません。
リスニングのための英文法はリーディングに必要なほどは難しくはありませんが、ある程度は知っておかないとちんぷんかんぷんになるでしょう。
また話がそれてしまいましたが、まずは先ほど紹介した教材とオンライン英会話でスピーキングをガンガン鍛えましょう。
まずは自己紹介から
最初は自己紹介ができるレベルでいいです。
徐々に自分の人生を振り返って、どこで生まれたとか、小学校では何があったのか、中学校ではこういうことがあったとか、どこの国に行ったことがあるのか、日本だったらどこが好きだとか、もちろん自分の実家の付近から出たことがない場合は、自分の家の近くの近所の人の話をしたりとか、とにかく自分の知っていることを英語で説明できができるようになれば成功です。
自分のことをある程度話せないと会話続かないんですよね。
とにかくひたすら家族のことでもいいので、本当になんでもいいので、自分の人生について生活について語れるようにしましょう。
私は何も話すことがありませんという場合は、スピーキングの訓練は必要がないと思うので、特にする必要はありません。
読書が好きならひたすら読書をするといいと思います。
日本語でも英語でも構わないので、英語の場合は英語の読解だけをひたすらやるとかでもいいと思います。
全員が4技能をできる必要はない
実際のところを、「四技能4技能ヨンギノー」と叫ばれていますが、全員が4技能をやる必要なんて全くありません。
好きな技能を極めると良いのだと思います。
私の場合はバランスが良い方だとは思うのですが、得意なのはリーディング。
次いで、リスニングです。
スピーキングもリーディングとリスニングほどはできませんが、旅行をする上で困ることまずありません。
一応、英語を使って仕事もしていました。
「自分以外が全員ネイティブで、アウェーな環境で英語で仕事をしろ」と言われたらかなり大変だとは思いますが、旅行行ったりとか、誰かに物を頼んだりすることで困ることはまずないですね。
ライティングは難しい文章を書くことはあまりできませんが、別に全然困りません。
大学院で論文を書く機会もあったのですが、中退をしてしまったので、そこまで難しい文章は書き慣れていません。
辞書を引けば大体のことは解決するので、自分の生活の範囲内で、困ってストレスだ・・・なんてことはなくなりました。
私の例を出してみましたが、スピーキングがめちゃくちゃ上手だけど、リーディングが苦手な人ももちろんいます。
私がたくさんの生徒を教えてきた中で、一番得だなと思うのはやはりリスニングができることです。
リスニングで困ることがなければ、単語と文法さえしっかりできれば、「言語としての英語」をほぼ完璧に攻略することは可能だと思います。
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