名詞は、主語や動詞の後ろ、前置詞の後ろなどにくるため、英語の世界ではとても大切な存在です。
中には、名詞なのか、他の形容詞や副詞なのかによって意味が変化するものがあるので、しっかりと理解しておいたほうが良いものがあります。
今回はその名詞のカタマリをまとめてみたので、ぜひ知識を整理してみてくださいね。
▼もくじ
名詞になるものまとめ
- 不定詞 to Vの名詞用法
- 疑問詞+ to V
- 間接疑問文
- 接続詞の[that SV]
- 接続詞whetherとif
- 関係代名詞の [what節]
- 関係副詞の[how SV]
- 関係副詞の[the way SV]
- 関係副詞の先行詞の省略したカタマリ
- 複合関係詞節
合計で10項目あります。
10というのはキリがいいですね。
不定詞の名詞用法 (to V)
① 不定詞[to V]のカタマリが主語(S)になる
[To walk] is healthy exercise.
[歩くこと]は健康によい運動だ《主語》
《◆Walking is … の方がふつう》
引用:ジーニアス英和辞典 第5版 大修館書店
[to walk]が名詞のカタマリとして機能していて、主語になっています。
主語は名詞なので、これは[to V]、つまり不定詞の名詞用法というやつです。
「こと」と直訳するとわかりやすいです。
② 不定詞[to V]のカタマリが補語(C)になる
My dream is [to fly <nonstop> <all around the world>].
私の夢は[ノンストップで世界一周すること]です。
『ジーニアス英和大辞典 用例プラス』 大修館書店
これは補語(C)というやつになるパターンです。
名詞のカタマリとして扱うので、やはり「こと」と直訳するとうまくいきます。
to flyのあとのカタマリはflyを修飾していますね。
ノンストップで→飛ぶ
世界中をぐるっと→飛ぶ
flyを修飾するので副詞のカタマリです。
[to fly ~]
とtoがまとめる役割をしています。
③ 不定詞[to V]のカタマリが目的語(O)になる
I want [to learn English].
直訳:私は[英語を学ぶこと]を望む。
意訳:私は英語を学びたい。
これはwantという他動詞の後ろに来ているので、to Vのカタマリは目的語という役割をしています。
目的語は名詞です。
なので、この[to want~]のカタマリは名詞のカタマリです。
後ろにto Vを取れる動詞は決まっているので、まとめて確認しておくと楽ですよ。
like to V
would like to V
want to V
need to V
hate to V
cannot afford to V
など、他にもたくさんありますよ^^
前置詞の目的語としてto Vは来れない
不定詞 [to V]のカタマリは名詞になれるのですが、前置詞の後ろには原則くることができません。
例外はあります。
except to V
She never came to visit <except [to borrow something]>.
彼女が来るのはいつも何かを借りるためだった⦅目的語は不定詞⦆
引用:『ルミナス英和辞典(第3版)』 研究社
but to V
I have no choice but (to do it).
それをやる以外に選択肢がない。
このbutは前置詞で「~意外」という意味で使います。
上記2つ以外はto Vが前置詞の後ろに来ることは原則ありません。
動名詞 (Ving)
動名詞が主語(S)になる
[Seeing] is [believing].
[見ること]は[信じること]。
= 百聞は一見に如かず
これはseeingが主語(S)に、believingが補語(C)になっています。
動名詞が補語(C)になる
[What you need in this class] is [understanding the contents of the books].
[このクラスで必要なこと]は、[本の中身を理解すること]です。
[S ~~~ ] is [Ving]
SVCという形のCですが、
be Ving:進行形
ではなく、understandingは「~を理解すること」という意味の動名詞です。
動名詞が目的語(O)になる
I enjoyed [running on the beach in Hawaii].
私は[ハワイのビーチを走ることを]楽しんだ。
runningという動名詞のカタマリが、enjoyの目的語(名詞)になっています。
動名詞が前置詞の目的語(O)になる
<On [seeing me]>, the thief ran away.
私を見るとすぐに、その泥棒は逃げた。
onは前置詞なので、うしろには名詞か動名詞しかこれません。
例文のように、動名詞のカタマリは前置詞の後ろに来ることが可能です。
前置詞の後ろに来る名詞のことを「前置詞の目的語」と言います。
疑問詞+ to V
[疑問詞+to V]が主語(S)になる
[疑問詞+to V]が補語(C)になる
[疑問詞+to V]が目的語(O)になる
I don’t know [what to do].
私は[何をすべきか]わからない。
疑問詞のwhatと不定詞[to V]がセットになって、名詞のカタマリを作っています。
knowは通常は他動詞なので、後ろには名詞がこないといけません。
つまり、目的語というやつです。
その目的語の位置に[what to do]が来ています。
[疑問詞+名詞]が前置詞の目的語(O)になる
間接疑問文
[関節疑問文]が主語(S)になる
[Who killed her] still remains a mystery.
[誰が彼女を殺したのか]は、依然として謎のままだ。
[who killed her]のカタマリが主語になっています。
主語は名詞ですから、このwhoのカタマリは名詞のカタマリです。
ちなみに、疑問詞のwho自体も名詞で、
[who(S’) killed(V’) her(O’)]
who自体も、who節の中で、文型上の役割があります。
今回はwho単体はS’になっていますね。
[関節疑問文]が補語(C)になる
[関節疑問文]が目的語(O)になる
[関節疑問文]が前置詞の目的語(O)になる
接続詞の[that SV]
[接続詞のthat節]が主語(S)になる
[接続詞のthat節]が補語(C)になる
[接続詞のthat節]が目的語(O)になる
I think [that she is kind].
私は[彼女は親切だ]と思います。
thatは接続詞です。
[接続詞thatのカタマリ]がthinkの目的語になっています。
thatを省略して、
I think [she is kind].
とすることも可能です。
× [接続詞のthat節]が前置詞の目的語(O)になる
接続詞[whether SV]と[if SV]
[接続詞のwhether節]が主語(S)になる
[Whether he has died (or not)] is still unknown.
彼が死んだかどうかは、未だにわかっていない。
[接続詞のwhether節]が補語(C)になる
[接続詞のwhether節]が目的語(O)になる
[接続詞のwhether節]が前置詞の目的語(O)になる
△ [接続詞のif節]が主語(S)になる
× [接続詞のif節]が補語(C)になる
この用法はありません。
[接続詞のif節節]が目的語(O)になる
I don’t know [if he will come today].
[今日彼が来るかどうか]はわからない。
× [接続詞のif節]が前置詞の目的語(O)になる
この用法はありません。
関係代名詞の [what節]
[関係代名詞のwhat節]が主語(S)になる
[What I need] is something to eat.
[私が必要なもの]は食べ物です。
[関係代名詞のwhat節]が補語(C)になる
[関係代名詞のwhat節]が目的語(O)になる
[関係代名詞のwhat節]が前置詞の目的語(O)になる
関係副詞の[how SV]
[関係副詞のhow節]が主語(S)になる
[How you talk] is very important.
[話し方]はとても大切です。
[関係副詞のhow節]が補語(C)になる
[関係副詞のhow節]が目的語(O)になる
[関係副詞のhow節]が前置詞の目的語(O)になる
関係副詞の[the way SV]
[関係副詞のthe way節]が主語(S)になる
[関係副詞のthe way節]が補語(C)になる
[関係副詞のthe way節]が目的語(O)になる
I like [the way she talks].
私は彼女の[話し方]が好きです。
[関係副詞のthe way節]が前置詞の目的語(O)になる
関係副詞の先行詞が省略されたカタマリ
[関係副詞のwhyが省略されたカタマリ]が主語(S)になる
[]が補語(C)になる
[]が目的語(O)になる
I don’t know [the reason he did this].
[彼がこれをした理由]はわかりません。
[]が前置詞の目的語(O)になる
複合関係代名詞節
[]が主語(S)になる
[]が補語(C)になる
[]が目的語(O)になる
Tell me [whatever is necessary].
[必要なものは何でも]私に言ってね。
tell O1O2の4文型です。
O2の位置に[whatever is necessary]が来ています。
Oは目的語(名詞)なので、[whateverのカタマリ]は名詞になるときがあるということです。