こんにちはpoohishです。
英語学習者なら「多読」という言葉を知っているのではないでしょうか。多読とは、簡単に言えば本をたくさん読むことです。英語における多読というと、英語で書かれた本をたくさん読み、英語力をつけるという学習法のことを言います。
この多読、もちろん英語以外の言語でも効果があります。ただ英語以外の言語となると、なかなか多読用の本を見つけられないという人もいるでしょう。
そこで今回はスペイン語の多読におすすめの本を、手に入れやすいものに厳選してご紹介します。スペイン語でも多読をしてみたい人はぜひ参考にしてみてくださいね。
▼もくじ
- スペイン語多読の効果とは?
- 初心者〜中級者向け!スペイン語多読におすすめの本
- やさしく読めるスペイン語の昔話(松下直弘著)
- スペイン語で読むやさしいドン・キホーテ(ヘスス・マロト、粕谷てる子著)
- スペイン語で楽しむ日本昔ばなし(ミネルヴァ・テラデス著)
- 名作短編で学ぶスペイン語(宇野和美、網野真木子翻訳)
- 日本人が知りたいスペイン語人の当たり前(フリオ・ビジョリア・アパリシオ他3名著)
- Las Aventuras De Dos Pequeños Patitos(K.K.著)
- Viaje a Japon(Ivan Benito Garcia著)
- El árbol que Arroja(Daniel Furlong著)
- Las cosas increíbles fuera de la madriguera(Alan Ng、Marianne Mantovani著)
- まとめ
スペイン語多読の効果とは?
英語での多読は、リーディング力アップや、語彙力アップにとても効果のある学習方法です。たくさん読むことで、英語を読む事に慣れますし、自然と文章の作り方や語彙力もついていくでしょう。
ではスペイン語ではどうかというと、個人的にスペイン語の多読は、英語で多読をするよりもより効果を感じるのではないかと思います。
なぜなら、スペイン語は動詞の活用形が非常に多く、また時制も英語より複雑だからです。そうした活用形や文法ルールを机に向かって暗記しようとすると、なかなかうまく覚えられないかもしれません。
しかし多読という形でスペイン語の文章をたくさん読んでいれば、気づくと活用形や文法ルールを習得できているでしょう。活用形については、単語の元の形さえわかっていれば、活用を知らなくても読んでいて理解できるはずです。
文法ルールも、基本的なことさえなんとなくわかっていれば、読んでいるうちに身につく部分ですね。
ですからスペイン語で多読をすれば、無理に暗記をしようとしなくても、どんどんスペイン語の複雑な活用・文法をスラスラ使えるようになっていくでしょう。
特にスペイン語の動詞の活用を覚えられなくて悩んでいる人は、多読をすることをおすすめします。
初心者〜中級者向け!スペイン語多読におすすめの本
ここからは早速スペイン語学習者(初心者〜中級者)向けのスペイン語多読におすすめの本をご紹介していきます。あまりストーリーには触れずに、それぞれの特徴をご紹介していくので、スペイン語多読をしようと思う人は、まずここから選んでみてはどうでしょうか。
やさしく読めるスペイン語の昔話(松下直弘著)
割とシンプルなスペイン語を使って書かれた、スペインの昔話の本です。スペイン語の基本文法がなんとかなってきた程度の人なら、挑戦してみてもいいでしょう。
対訳つきですから、ストレスなく読めるのもポイントです。日本語を読んでしまったら意味がないと思うかもしれませんが、まずは日本語を読んでスペイン語を読んだ方が理解度が深まりますし、辞書なしに新しい単語の意味がわかって楽チンですよね。
電子書籍版もあり、そちらの対訳は1段落ごとに対訳が出るので、とても読みやすいです。
19個のストーリーが入っていますが、どれも短めなのでちょっとした時間に読めるのもポイントですね。
中級レベルの人には、この本の続編である「続 やさしく読めるスペイン語の昔話」もおすすめです。続の方は、17個のストーリーがつまっていて、上記の「やさしく読めるスペイン語の昔話」よりは若干レベルが上がっていますが、相変わらず対訳はあるのでこちらもストレスなく読めるでしょう。
スペイン語で読むやさしいドン・キホーテ(ヘスス・マロト、粕谷てる子著)
スペイン語学習者の中には、ドン・キホーテをスペイン語で読んでみようとして挫折する人もいるでしょう。しかしこちらの本なら、初級・中級者向けにスペイン語をシンプルにアレンジしているので、スペイン語学習者でも挑戦できるでしょう。
しかも日本語訳や解説つきですから、意味がわからなくても日本語が助けてくれます。
多読の場合、対訳があると効果がないと思われがちですが、今の自分よりも少し上のレベルの文章を読むなら、日本語から読んで理解した方が良いので、対訳付きはありがたい存在です。
あまりわからないとストレスがたまりますから、無理をしてスペイン語だけの本を選ぶ必要はないのです。ドン・キホーテに興味がある人は、まずは迷わずこちらを選びましょう。
スペイン語で楽しむ日本昔ばなし(ミネルヴァ・テラデス著)
こちらは誰もが知っている日本昔ばなしをスペイン語訳したものです。桃太郎や鶴の恩返し、一寸法師など、日本人なら誰もが知っている日本昔ばなしが、5つ入っています。
スペイン語で書かれた本を読む場合、内容が分かっている方がスイスイ読めて本を読んでいる感があります。ですからこうした誰もが知っている話がスペイン語になっているのはとてもありがたいですね。
同シリーズで「スペイン語で楽しむ世界昔ばなし」もありますが、こちらも金の斧や白雪姫、ヘンゼルとグレーテルなど、誰もが一度は読んだことのあるような話が収録されているので、2冊揃えてみてもいいでしょう。
名作短編で学ぶスペイン語(宇野和美、網野真木子翻訳)
こちらはスペイン語の短編小説を完全対訳と文法の解説などとともに読むことで、原文をそのまま理解できるようにしてある本です。スペイン語の初中級文法を一通り終えた人向けなので、初心者だとちょっと難しいでしょう。
スペイン語圏10作家の短編小説が入っています。スペイン語圏ということで、スペイン人だけではなく、ウルグアイ人やキューバ人、ペルー人作家などの短編小説も入っているので、ラテンアメリカのスペイン語を学んでいる人にもおすすめです。
こちらはあくまで原文をそのまま読めるようにしてあるものなので、小説は子供向けというわけではなく大人向けですし、読み応えはあるでしょう。これが読めるようになれば、スペイン語が読めるようになった気分が味わえるはずです。
日本人が知りたいスペイン語人の当たり前(フリオ・ビジョリア・アパリシオ他3名著)
スペインの文化などについて知りたい人には、こちらの本がおすすめです。難易度は中級程度。1つ1つが少し長めですが、日本語の対訳がついているため、スペイン語を読んでよくわからなければ、まず日本語の対訳を読むことをおすすめしまsう。
初級程度のレベルの人でも、会話文セクションは理解できるでしょうから、自分には難しいのでは?と思っても挑戦してみることをおすすめします。
内容は例えば、スペイン人の結婚式や、クリスマスなどといったイベント関連の話、挨拶やシエスタの文化について、そしてスペインの地理や歴史についてなど、この本を読めばスペインのことがよくわかった気になるほどしっかりさまざまなことが書かれています。
スペイン語多読用教材としても、スペインについて知るための教材としても優秀です。スペインが好きな人、スペインに興味がある人にとっては必携の1冊でしょう。
Las Aventuras De Dos Pequeños Patitos(K.K.著)
さてここからは日本語対訳などのない、完全な洋書をご紹介していきます。
まずはスペイン語の児童書であるこちらの本。タイトルを和訳すると、「2匹の子アヒルの冒険」といった感じでしょうか。
タイトルからもわかるように、本当に子供向けですから比較的シンプルなスペイン語で書かれています。そのため、日本語対訳付きを卒業したい人なんかにとてもおすすめです。
スペイン語オンリー、且つ今まで読んだことのない話を・・・とのことなら、まずはこちらに手を出してみましょう。ちなみに電子書籍版も出ていて、amazonの、kindle unlimited会員なら無料で読めます。
スペイン語の洋書には、kindle unlimitedで読み放題のものが豊富なので、日本語対訳付きを卒業した人は、入会しておいてもいいかもしれません。
Viaje a Japon(Ivan Benito Garcia著)
こちらはスペイン語圏の人向けの、日本文化や日本人について書かれた本です。文章もそれほど難しくありませんし、日本のことについて書かれているということで、内容が頭に入ってきやすいでしょう。
対訳などはありませんが、頑張ればこの本なら初級から中級レベルの人でも理解できそうです。やはり内容について親しみがあればそれだけ理解しやすいので、最初の頃はそうした本を選ぶといいですね。
スペイン語圏の人に日本文化などを説明するときに役立ちそうですから、スペイン語圏の人との交流がある人にはとてもおすすめです。
El árbol que Arroja(Daniel Furlong著)
スペイン語オンリーの本に挑戦仕立ての人におすすめの1冊。絵本のような作りになっていて、絵が多いですし、1文1文が短めなので、スペイン語初級程度の人でも挑戦できるでしょう。
全体的にも非常に短い本です。タイトルの”arbol”というとおり、木が主人公のお話になっています。
内容については、退屈に感じる人もいるかもしれませんが、この程度の長さなら、よくわからなくても辞書を使うことにストレスを感じないのではないでしょうか。
まずはじめの1冊におすすめします。
Las cosas increíbles fuera de la madriguera(Alan Ng、Marianne Mantovani著)
こちらもスペイン語オンリーの本に初挑戦の人におすすめの本。アンディという名前のヤマアラシの話のようですが、非常にカラフルな絵本でとても読みやすく、見ているだけでも楽しいでしょう。
アンディはいつも巣穴にこもってスマートフォンをいじっているということで、ちょっと近代的なファンタジーですね。
まるで漫画のように読めるので、どの本に挑戦しても挫折してしまうような人は、こちらの本から始めてみるといいでしょう。「ヤマアラシ」や「巣穴」など親しみのない単語がでてくるので、わからない点はあるかもしれませんが、文法自体はシンプルですし、1文が短く読みやすいです。
まとめ
今回はスペイン語の多読や、多読におすすめの本をご紹介しましたが、読んでみたい本はあったでしょうか。多読は続けていれば、かならずスペイン語力がアップします。
最初はちょっと面倒でも、慣れてくるとスイスイ読めるようになったりしますから、まずは簡単そうなものから手をつけてみてくださいね。