英語勉強法

「世界で活躍する日本人エリートのシンプル英語勉強法」レビュー

マッキンゼー、ゴールドマン・サックス、ハーバードMBAなどで培った経験を生かし、日本人のための英語勉強法を公開している本があります。

今回紹介するのは、「ベリタスイングリッシュ」を主催している戸塚隆将さんの本です。

書籍について

世界で活躍する日本人エリートのシンプル英語勉強法

戸塚隆将(Takamasa Totsuka)

ダイヤモンド社

248ページ

単行本(ソフトカバー) 1,620円

kindle版 1,458円

 

章立て

10の章で構成されています。

CHAPTER1 なぜか英語が身につかない人の5つの誤解

CHAPTER2 英語は「伝える」ためにある

CHAPTER3 「シンプル英語勉強法」の全貌

CHAPTER4 「ブロークン」でもいいからとにかく話す

CHAPTER5 正しい発音を「まず頭で」理解する

CHAPTER6 英文を「前から」解釈しながら読む

CHAPTER7 「音読とセットで」ひたすら聴く

CHAPTER8 結論と根拠を明確にして「ロジカルに」書く

CHAPTER9 かならず「フルセンテンス」で話す

CHAPTER10 英語のテクニックよりも大切なもの

 

どんな人におすすめか

ビジネスパーソンで、どうしても英語を使わないといけない人にとてもおすすめです。

ビジネスの現場で使える具体的なアドバイスなどが満載です。

また、英語を克服してやるぞ!というモチベーションのある人にはとても良いのではないでしょうか。

こういう人にはお勧めではない

一週間とか一ヶ月で英語ができるようになる的な本を探してる人にはオススメではありません。

著者の戸塚さんは、英語は資産になると言っていますが、そもそも英語学習にはとても時間がかかるということを前提に話をされているように思います。

 

レビューと勉強法

まず、読み始めてすぐに感じたのは、著者の経歴がエリートすぎて、応用できるのかどうかということでした。

この点に関しては、読み進めると特に問題がないと感じるでしょう。

こういう英語勉強法の本は、意外と抽象的なものが多いのですが、

非常に具体的で実践できるものが豊富です。

オススメできる1冊です。

では、具体的なレビューにいきましょう!

 

辞書をひく

勝手なビジネスパーソンのイメージですが、辞書はあまり聞かないのではないかなと思っていましたが、著者の戸塚さんは、ちゃんと辞書を引くと言っていますね。

この点は、私も賛成です。

・語彙力が低い人

・品詞をちゃんと覚えていない人

・語法が苦手な人

こういった人たちは、辞書をほとんど引いていない人が実際に多いです。

単語力が低いのが課題と言う人は、辞書を引く際に、単語の品詞や語法を必ず確認するようにしましょう。

また、辞書に載っている例文の日本語を先に読んでみるのはオススメです。どのような文脈で使われる単語なのか、手っ取り早く把握できるからです。

もちろん、その後に英語も読んでくださいね(笑)

ちなみに、この本の中では、単語帳の使い目的も紹介されているのでぜひ読んでみて下さい。

 

スマホ辞書アプリが便利

ちなみに、辞書は、スマホの辞書アプリをお勧めします。

ウィズダム英和和英辞典ジーニアス英和和英辞典のスマホアプリがとても使いやすいです。

パソコン版もとても使いやすいです。

私は授業でパソコン版のジーニアスとウイズダムを使っています。

電子辞書は忘れる人が多いのですが、スマホ忘れる人はいないと思います。

ジーニアスの方が例文の数が多くていいのですが、ウィズダムよりもちょっと高いです。

ウィズダム英和和英

ジーニアス英和和英

 

英語学習は短期集中で

著者の戸塚さんは、英語学習には隙間時間だけでは足りないと言っています。

これには私も賛成です。

確かにスキマ時間はとても大切なのですが、英語学習は非常に時間のかかるものです。

どんなに忙しくても必ずある程度の時間を確保して勉強する必要があると思います。

この本にはどの程度のレベルで英語学習をすべきか、詳しく書いてあるので参考になると思います。

またどのように英語学習に時間を割いてきたのか、著者の戸塚さんの経験が書いてあります。

 

戸塚さんの大学受験時の英語のレベル

 

著者の戸塚さんの場合は、慶應の経済学部なのですが、慶應の経済学部の入試というのは非常に良質な問題で構成されています。

かつ、英語の点数に足きりがあるため、英語が苦手だと入れません。

ですので、戸塚さんの場合は、大学受験時ですでにけっこうなレベルだったと思います。

ただし、特にスピーキングとリスニングについては、本の中でしっかりとページ数を割いて説明しているため、おそらく大学に合格した時点では、ほとんど英語を話すことも聞くこともできなかったのではないかと推測します。

そのようなレベルから、スピーキングとリスニングをビジネスで使えるレベルまで引き上げたと言う点は非常に素晴らしいと言えます。

ですので、このようにスピーキングとリスニングを克服したかについては詳しく知ることができると思います。

現在はスタディーサプリやN予備校、学びエイドなどといった動画でも一流の予備校講師の授業を受けることが可能です。

 

日本の英語教育は役に立つ?

この点に関しては、大学受験時の偏差値によって意見が変わると思います。

中学受験や高校受験に失敗してしまい、あまり良い学習環境にいなかった人はそうは思わないかもしれません。

日本の英語教育は文法と読解に偏った教育ですが、その分、しっかりした文法が必要な読解やライティングの教育や参考書が充実しているといえます。

日本を一歩外に出ると、英語がペラペラな人はたくさんいますが、文法がぐちゃぐちゃの人は確かに多いイメージです。

文法をあまりやらない人は、ずっと文法の間違いを続けることになります。

それを直すには結構な労力を要するので、何年経っても同じ間違いをする人は多いと感じます。

日本人の場合、そういった文法の間違いを直す機会がたくさんあります。

文法書はいくらでも売られていますし、「こんな英語は使わない」などといった本もたくさん売られているので、そういった面は意外と武器になるのではないでしょうか。

ちなみに、社会人にも読んで欲しい英語勉強法の本があるので、ぜひあとで以下の記事も読んでみてくださいね。

「改訂版 大学入試 世界一わかりやすい英語の勉強法」レビュー

 

ペラペラを目指さなくてよい

これは間違いないと思います。

語学学習というのは適性もあります。

例えば、私がアメリカ時代に出会った大学の先生は、英語自体はとても上手で流暢でしたが、発音は典型的な日本語発音。

メールでも文法のミスはちょくちょくしていました。

一方で、純ドメスティックなのに、ペラペラで全然文法ミスをしない人もいます。

そんなような例は多々あるので、言語学習には適正があると言っていいと思います。

男性と女性だと、女性のほうが上手な人が多い気もしますが、そんなような統計のデータはないでしょうね。

話は戻って、ネイティブレベルになるのは、大半の人には不可能ですから、この本に書いてあるアドバイスは非常に役に立つと思います。

世界のVIPの英語、ゴールドマン・サックス時代の上司の英語などを引き合いに出して、具体的でわかりやすいです。

また、話し方のコツなども書かれてあります。

ぜひ読んでみて下さい。

 

第二言語習得理論についても書かれている

著者の戸塚さんは、参考文献として第二言語習得理論の本をいくつかあげていました。

何故かと言うと、この「世界で活躍する日本人エリートのシンプル英語勉強法」目指す英語力というのが、ネイティブレベルの英語ではなく、ノンネイティブスピーカーとして通用するレベルの英語力を目指しているからです。

私自身は、第二言語習得が専門だったのですが、すべての理論は役に立つわけではありませんが、とても役に立つ理論や論文があります。

この本の中には、第二言語習得のポイントをかいつまんで、各章に組み込まれているように感じます。

 

英語学習を投資として語っている

戸塚さんは、英語学習が非常に良い投資だと述べています。

しかし、投資はうまくいかなければ、単なる時間とお金の無駄になってしまいます。

忙しいビジネスパーソンが時間と言う限られたリソースを投資するわけですから、リスクをいかに回避し、効率よく回収できるようなプランを本の中で提案してくれています。

コンサルタントならではだと思います

私自身も、英語をやって本当に良かったと思っています。

世界中どこに行っても英語を話せる人がたいていいますし、インターネット上の英語メディアなど、英語で得られる情報は無限大です。

友達も世界中にいますし、英語やって世界が変わりました。価値観も変わったと思います。

もちろん、英語学習にはリスクもあります。

せっかくやったのに上達しなければ時間の無駄になってしまうからです。

 

実践すべき6つのステップ

本の中で、どのように学習していくかを説明した、6つの大きなステップが書かれています。

その6つのステップを一つ一つ詳しく解説してあります。

1章につき1つのステップが解説されているのですが、 1つの内容をダラダラ描いているのではありません。

各ステップの中身は小分けされており、色々と具体的な詳しいアドバイスが書かれているので、役に立つ部分が必ずあると思います。

例えば、発音についてだったりアクセントについてだったり、そして、なぜ大切なのかをしっかりと書いてくれているのはとても参考になります。

これが英語の先生が書いた本だと、実際のビジネスへどのように役に立つのかなどは詳しく書かれていません。

知らないからです。

実際のビジネスの最前線に立っていた著者だからこそ書ける内容だと思います。

 

まとめ

色々と書きましたが、

忙しいビジネスパーソンの方は

買ってもいい本だと思います。

世界で活躍する日本人エリートのシンプル英語勉強法

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野村勇介
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