医学部受験の英語 英文解釈 学習法

 
▼もくじ
 

1.英文解釈:前置詞はカッコでくくれ 

さて、今日は、英文解釈について取り上げたいと思います。

まず、以下の問題を考えてみてください。

 
The English language has throughout its history accepted with comparative ease many words from other languages.
 
問1 英文の主語・述語を示せ(構造分析できる人は文型や構造を細かく記してください。また、なぜそういった構造になるのか説明してください)
 
問2 訳しなさい(なぜ、そのような訳になるかも説明しなさい)
著作権の関係上、一部変えています。答え合わせできないように、出典は解答と一緒に明日以降に載せます。
 
 
返信は、正解か不正解のみ簡潔にお答えしますので、どうぞ考えてみてください。

英語ができる方には簡単な内容ですから、無視して頂いて結構です。

***********

ここ数日はTwitterでも文法や英文解釈のことについて書き込むことが多かったのですが、TOEICでも確かに一部難しい構造を読み解くことが必要で、英文解釈が苦手な人はそこで失点する人は多いのではないかと思います。
本番でも、あー、「これは苦手な人は読めないだろうな」とか、「これはきっと構造が取れなくて解けないだろうな」とか思うことは、少なからずあります。
しかし、TOEICの参考書で英文解釈を体系的に説明している本は無いので、TOEICだけを勉強している方にとっても盲点となっているのではないかと思います。
おそらく、受験生時代にみっちり英文解釈をやらずに大学生になり、社会人になって英語のやり直しの必要性にせまられて仕方なく勉強している方の中には、

英文を読んでいてよく分からない場合も、日本語訳は確認するものの、なぜそのような訳になるのかがわからなかったり、よく考えずに/考える時間もなく、勉強を続けている方も多いのではないでしょうか。

僕は英語をマンツーマンで英語が苦手な人を指導してきた経験があるのですが、英語が苦手とか伸び悩む人の原因は以下の1~3であることが経験上多いです。
 
  1. 語彙が足りない→暗記をサボる
  2. 文法が苦手→理解をサボる
  3. 英文解釈ができない→文法を応用することをサボる
 
もちろん、授業ではもっと細かいことを指導するのですが、大きく分けると上記の3点です。
 
 
今回は上記の1~3の詳細は解説せず、前述の英文を考えてみてください。
 
先ほどの英文の構造把握と訳出ができない、意味や訳出ができてもなぜそうなるのかを説明ができない人は、文法的な知識の一部が欠如していますから、試しに挑戦してみてください。


2.英文解釈:前置詞はカッコでくくれ 解答編

<構造>
The English language has <throughout its history> accepted <with comparative ease> many words <from other languages>.
 
<骨格>
The English language(S) has accepted(V) many words(O).
英語は(S)  たくさんの単語(O)  を受け入れてきた(V)

<修飾語(枝葉)>
<throughout its history>
その歴史を通して

<with comparative ease>
比較的簡単に

<from other languages>.
他の言語から

これらの語句がどこを修飾しているかが問題なわけです。

なぜそれが大切かというと、訳が変わってくるからです。

ちなみにhas throughoutが熟語のように見えてた人は重症です。

さて、一つずつポイントをたどっていきましょう。

予備知識(品詞)
みなさん、品詞って覚えていますか!?単語の意味だけ覚えている人は、品詞の役割と、単語の品詞を必ず覚えましょう

a)
a beautiful woman

beautifulは形容詞 → 形容詞は名詞(woman)を修飾

b)
a very beautiful woman

veryは副詞 → 副詞は形容詞(beautiful)を修飾

c)
I live abroad.

abroadは副詞 → 副詞のabroadは liveを修飾

海外に → 住んでいる

つまり、副詞は動詞を修飾することもできる。

ポイント①(前置詞はどんな役割?

a) 前置詞+名詞 = 基本的に副詞
 
b) 前置詞+名詞 = 形容詞になるときがあるが、このときは直前に名詞が必要になります。
 
a) 副詞のカタマリ
We live <in Japan>.
私たちは<日本>住んでいる。
 
 
b) 形容詞のカタマリ
People (in Japan) like fish.
(日本)人々は魚が好きです。(※in Japanの前に名詞peopleがあります)

さて、今回 “throughout”は前置詞の役割をしています

<throughout its history>のカタマリの前には名詞が無いので、このthroughoutのカタマリが形容詞という可能性はありません。ですので、副詞のカタマリ。
 

ポイント②(副詞の位置は?

否定形
The English language has NOT accepted many words.
 
Notの品詞は? → 副詞
 
<throughout its history>の品詞(句として)は? → 副詞
 
つまり、NOT と<throughout its history>の役割に文法上の差はありません。
 
どちらも副詞のカタマリで、何を修飾してるかというとacceptedです。これは母語から理解できます。
 
***引用ここから***
修飾語は、修飾する語句の近くに置く」という原則は日本語と同じなので、notがacceptedを修飾するように、<throughout its history>がacceptedを修飾するので、位置は同じになります。
The English language has <throughout its history> accepted <with comparative ease> many words <from other languages>.
よって、これは良い英文であって、わざと意地悪で挿入したものではありません
***引用終わり***
 
rarely, just, alreadyなどの副詞も同じ場所に置かれます。
 
 

ポイント③(前置詞+抽象的な名詞=何詞になる?)

with + 抽象名詞=副詞
of + 抽象名詞=形容詞
 
<with comparative ease>は副詞のカタマリに一瞬で見えなければダメで、

一瞬でwith ease = easilyに見えていなければいけません。

The English language has <throughout its history> accepted <withcomparative ease> many words <from other languages>.
 
 

ポイント④(なぜそこに置かれる?)

 
※これは出典の本に記述がありますので、気になる人はぜひ参照してください。

上記と関連していますが、<with comparative ease>も<throughout its history>同様に副詞のカタマリで、acceptedを修飾します。これはやはり母語で考えるとわかりやすいでしょう。

 
しかし、すでにnotの位置に<throughout its histoy>があるため、さらに<with…ease>をhave acceptedの間に置いて、2つの長い副詞のカタマリを連ねるのはバランスが悪いのです。

△has <throughout its history> <with comparative ease> accepted 

○has <throughout its history> accepted <with comparative ease>
 
また、ポイント②に書いたように、修飾語は修飾されるものの近くに置くという原則があるので、今回<with comparative ease>はacceptedの直後に置かれています。
The English language has <throughout its history> accepted <with comparative ease> many words <from other languages>.
 

ポイント⑤(動詞の語法)

 
acceptの語法
 
accept A <from B>
Aを<Bから>受け入れる
 
accept A <as B>
Aを<Bとして>受け入れる
 
などが辞書には載っています。
 
ここでのポイントは[accept A from B]の<from B>はAを修飾せず、acceptを修飾する副詞句です。
 
「(Bからの)Aを受け入れる」ではなく、「<Bから>、Aを受け入れる」・「Aを<Bから>受け入れる」が正解です。
 
ですので、
 
The English language has accepted many words <from other languages>.
 
×英語は(他の言語からの)たくさんの単語を受け入れてきた。
 
○英語は<他の言語から>たくさんの単語を受け入れてきた。
 
○英語はたくさんの単語を<他の言語から>受け入れてきた。
 
であって、from other languagesがmany wordsを修飾しているようにもし見えていたら、それはaccept A from Bが見えていないということになります。

The English language has <throughout its history> accepted <with comparative ease> many words <from other languages>.

<解答>
The English language has <throughout its history> accepted <with comparative ease> many words <from other languages>.

英語は<歴史を通して>、<比較的簡単に>、多くの単語を<他の言語から>受け入れてきた。

この問題は、

大学受験のための英文熟考 上 (熟考シリーズ)/旺文社
の2番に載っている問題から引用しています。

TOEICで高得点を取るには、この問題集に載っているような英文を正確にスラスラ読める程度の解釈力は必要です。

僕はこの本を何度も何度も読み込み、英文解釈の基本を刷り込みました。

もっと簡単な英文解釈の本もありますので、今度まとめて紹介したいと思います。


3.英文解釈:SVCの倒置は・・・

みなさん、こんにちは。

先日の英文解釈問題は正解できたでしょうか。訓練を続けると、あのような思考が一瞬で出来るようになり、正確に素早く読めるようになります。

リスニングの「聴けないところはずっと聴けない」のと同じで(何度か聴いたらすぐにスクリプトを確認しましょう)、りーディングも正確に読めない部分はずっと読めません。精読はある時期に集中してやっておくといいと思います。

TOEFL満点の青谷先生の言葉を借りると、んどん(多読・多聴) → っくり(精読・多読)の「どじサイクル」が基本になると思います。

さて、今日の問題は、The Economistからの出題です。

The Economist [UK] June 20, 2014 (単号)/日販IPS

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問題

So absolute was the rout of Iraq’s army in Mosul that soldiers stripped off their uniforms in the street and fled.

Mosul モスル:イラク北部の都市

問1 構造を分析し、それぞれの節(文)の主語、動詞、修飾語に分けなさい。

問2 訳を考え、なぜその訳になるかを説明しなさい。

今回は前回よりも簡単そうですが、大意だけではなく、ちゃんと文構造を見抜けるでしょうか。

ちなみに、routは英検1級パス単の掲載語です(P56)。

パス単を覚えると、TimeやThe Economistで頻繁に遭遇するので、学習が楽しくなりますから、時間のある時に頑張って覚えるのも一考です。

その場合は、今月は出る度Aの動詞だけ(233語)など、長期で進めて行くとうまく行きます。

また、今日の夜か明日の朝に解答をUPしたいと思います。今日もみなさん頑張っていきましょう!


4.英文解釈:SVCの倒置は・・・ 解答編

<構造>
So absolute was the rout of Iraq’s army in Mosul /that soldiers stripped off their uniforms <in the street> and fled.

<骨格>
今回は2文あります。

So absolute(C) was(V) the rout of Iraq’s army (in Mosul) (S)

倒置になって、主語が後ろに行っています。今回のポイントはこの倒置です。

訳: それほど間違いのないものだったので(CV)、モスルのイラク軍の敗走が(S)。

absoluteは「絶対の・完全な・確かな」という感じです。今回は少しだけ変えています。

②soldiers (S) stripped off (V1)  their uniforms (O) <in the street> and fled (V2).

兵士は<道に>軍服を脱ぎ捨て、逃走した。

flee – fled – fled
(危険・災害・追跡から)逃げる

*********
<ポイント1: 接続詞のthat>

二つの主語・動詞を繋げるには「接続詞」を必要としますが、今回はthatがその役割をしています。

有名な形は、

I know [that SV…] みたいな形です。

[that SV]のカタマリは通常名詞のカタマリなので、

I know him.

I know [that SV].

のhimと[that SV]は、同じ名詞の働きをします。

実は今回は名詞の働きをしていないのですが、とりあえず、thatが2つの主語(S)・動詞(V)を結んでいるのを確認してください。

So absolute was (V) the rout of Iraq’s army in Mosul (S) /that soldiers (S) stripped off (V) their uniforms <in the street> and fled (V).

**********
<ポイント2: so…… that SV>
Forestをお持ちの方は、
24章 Target例文450番を確認してください。(手元にあるのは1つ古い6版です。すみません。)

The lecture was so boring that half the students fell asleep.(その講義はとても退屈だったので、生徒の半分が寝てしまった。)

so + <形容詞・副詞>……. <that SV….>

訳: それほど<形容詞・副詞>だ。どれほどかというとthat以下だ。

という有名な構文です。

その解説の下の方に、実は今回の宿題と同じ形が載っています。
So boring was the lecture /that half the students fell asleep.

名詞ではない(副詞のカタマリなのですが)thatは単独では使えないので、so…. thatだったり、such….thatなどのセット使われることがあります。

********
<ポイント3: 2文型SVCの倒置>
この主語が後ろに回るパターンは(SVC → CVS)、

同様にForestの17章 Target例文327
Wonderful(C) was(V) the view from the balcony(S).
素晴らしかったのは、そのバルコニーからの眺めだった。

The view from the balcony(S) was(V) wonderful(C).
そのバルコニーからの眺めは、素晴らしかった。

また、Forest17章 PLUS96の例文
So terrible was the concert /that I left the hall.(そのコンサートはあまりにひどかったので、私はホールをあとにした。)

The concert was so terrible that I left the hall.

は今回の宿題と全く同じ構造です。

つまり、ポイント2の倒置は、このポイント3の派生と考えてもいいでしょう。

**********
<解答>
So absolute(C) was(V) the rout of Iraq’s army in Mosul(S) /that soldiers stripped off their uniforms <in the street> and fled.

The rout of Iraq’s army in Mosul(S) was(V) so absolute(C) /that soldiers stripped off their uniforms <in the street> and fled.

訳: モスルのイラク軍の敗走があまりにも間違いのないものだったので(C)、兵士は<道に>軍服を脱ぎ捨て、逃走した。

「相手の勢力が圧倒的でこのままだと殺されるとわかったので、命からがら逃げた」ということですね。

**********
この問題は、ハッキリ言って構造がわからなくても訳す上では全く困らないのですが、TOEICPart5・6などの穴埋め問題で、

So (       ) was the rout of Iraq’s army in Mosul that soldiers stripped off their uniforms <in the street> and fled.

a) obsolete
b) 
absolute
c) 
absolutely
d) absolutory

上記のようになっていた場合など、
高得点を取るには、どこが主語で、(   )には何詞が入るのかを一瞬で見抜けなければいけない場面があります。

また、今回の記事の説明からもわかるように、一般的に難しい英文解釈の多くは、元をたどればForestなどの文法書にある基本的な文法項目を応用したものに過ぎません。

文学は日本語も難しいのと同様、英語も文学は難しい文体などが使われており、非常に難解ですが、

書店に売っているようなベストセラービジネス書の原書やTOEICの問題などは、基礎の集合体です。それらを読んだり解いたりするのに、難しい英文解釈本はほとんど必要ありません。

1.基本的な文法書
2.簡単な文法問題集
3.大学受験用の簡単な英文解釈本

で十分で、有名な難しい英文解釈問題集は文学を読みこなしたい人以外は不要です。

逆に、TOEICで高得点取りたい場合は、1-3はちゃんとやるべきで、3をやってない人が高得点を取れないのは、読み間違いをする文章などを重点的に演習していないからです。

英語の根幹は、TOEICもTOEFLも大学受験も英検も同じです。

英文解釈の本は、大学受験の本が一番丁寧で、かつライナップが充実していますから、利用しない手はありません。

TOEICで高得点を取りたい方は、品詞、文構造を正確にとる訓練をしてみるのもいいのではないでしょうか。

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